過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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491: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/21(月) 21:02:14.40 ID:OsqIjkDy0
「これでいよいよ、まどかを迎えにいけるんだ」

スゥはその目を爛々と輝かせてグランドフィナーレを見つめた。
それがどれだけ過酷で長い旅になるかは誰にも分からない。それでも、スゥは迷わない。
まどかに会いたいと、もう一度言葉を、想いを交わしたいと、生身の身体で触れ合いたいと。
ただそれだけのひたむきで強い思いが、スゥの胸中を埋め尽くしていたのだから。

「そうね。……スゥ、まどかのこと、頼むわよ。まどかは……私達の大事な友達だから」

隣に並んで、ほむらはスゥを見つめて言った。
共にまどかを助けに行けたらと、そう思う気持ちは確かにあった。
けれどそれはできない。ほむらには、この太陽系でやらなければならないことがあったのだから。

「任せて。まどかの魔力の波長はグランドフィナーレに記録させてあるから。
 後は、それを辿ればきっとたどり着ける。……どれだけの距離が、どれだけの時間の隔たりがあったとしても、必ず」

解析と開発の最中、まどかの救出のための術も確かに研究が進められていた。
とは言えまどかと別れた場所は遥か26次元の彼方である。
最終的に通常空間に帰還できたということだけは分かっているが、その座標は分からない。
それどころか、この宇宙と同一の時間軸にまどかが存在しているのかどうかすら定かではなかった。
けれどスゥは諦めなかった。
そしてついにどれほどの距離も、どれほどの時間さえも飛び越える力をグランドフィナーレは宿したのだった。

「……必ず、また会いましょう。スゥ」

「うん、その時はまどかも一緒に。皆で会おう。……ほむら」

互いにその手を重ねて握る。
同じ姿であったはずの手に刻まれた異なる時間。
それは、二人の手をほんの僅かに異なる姿に変えていた。


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