過去ログ - 魔法少女隊R-TYPEs FINAL2〜ティロ・フィナーレの野望〜
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500: ◆HvWr2kWl99Dz[saga sage]
2012/05/21(月) 21:07:06.96 ID:OsqIjkDy0
「ここ……は」

気がつくと、そこはなぜか見慣れた空間だった。
一面に白い内装、そしてどこか懐かしい調度品の数々。
ほむらはそこで、自分が椅子に腰掛けているのだと気づいた。
テーブルの上にはおいしそうなケーキが、そして湯気の沸き立つ紅茶のカップが。
そしてさらにその先へと視線を向けると、そこには懐かしい姿があった。

「……マミ」

「いらっしゃい、本当に久しぶりね。ほむら」

ほむらの記憶の中と寸分違わぬ姿のマミが、微笑んだまま座っていた。
そこでようやくほむらも気がついた。この場所は、ティー・パーティーのマミの自室であると。

「ええ、本当に……っ、また、会えてよかった」

安堵の表情を浮かべ、静かに吐息を漏らしたほむらを、マミは静かに笑みを湛えたまま見守っていた。
それは果てしない戦いの末、ようやく辿り着いた再会だった。
なぜだろうか、先ほどさやかと杏子と出会った時よりも、なぜだか胸がいっぱいになってしまって
思わず言葉に詰まってしまうほどの感情で、ほむらは溢れてしまいそうになっていた。
きっとそれは、この仮想現実の空間故なのだろう。
ここにいる以上、誰もが剥き出しの魂で触れ合わなければならなかったのだから。

思わず咽び泣いてしまいそうだったが、なんとかそれを堪えるほむら。
その様子がだんだん落ち着いてきたのを見計らって、マミは静かに口を開いた。

「色々と話したいことはあるけれど、まずは紅茶でも飲んで落ち着いて頂戴。
 実際にお腹が膨れるわけじゃないけれど、味はちゃんとわかるはずだから」

その位のことをやってのけるくらいには、この仮想現実は便利な空間だったのである。
事実、漂ってくる紅茶の香りは実にかぐわしく、一口頬張ったケーキはほろほろと甘かった。


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