過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/13(日) 20:22:11.16 ID:u62Sw9+ao

 拳銃の弾丸は、しかしサラの頭を貫かなかった。
 彼女の身体から発せられた熱によって融け落ち、その残骸が顔にべちゃりとはりついた。
 彼女は無傷。しかし――
 途端にそこから激痛が生じた。
 銀の弾丸だ。悪魔憑きの身体に大きな傷を、場合によっては即死のそれを与える。
 弾丸の直撃そのものを防がれることは承知の上だったのだろう。一度目で予想外の痛痒を与え、能力が鈍った所を二度目で仕留める。
 使徒が再び引鉄を絞った。
 だがサラは。彼女は全く動じていなかった。

「!?」

 銃身を払いのけられて逆に使徒が動揺する。
 銃声が鳴り響き、弾丸がフロントガラスを割って飛び去ったその時には、使徒のみぞおちにナイフが突き刺さっていた。
 だがサラは止まらない。そのままの力で身体を乗り出し、使徒を押し倒す。

「くっ……!」

 いつの間にか、サラの手の中に拳銃があった。先ほどまでは使徒が構えていたものだ。
 使徒の上に覆いかぶさりながら、その眉間に銃口を押し付ける。そして囁く。

「あなたには二つ、選択肢がある。わたしに彼の詳細な情報を渡すか、もしくは――」

 言い終わる前に使徒の身体から陽炎が立ち上った。能力を使う兆しだ。

「……残念ね」

 サラは引き金を引いた。



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