過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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◆2PnxfuTa8.
[saga]
2012/03/25(日) 06:09:59.34 ID:LHHBFT2R0
【ブギーマンは笑ってる 第二話「サードアイ」】
大きな箱を背負った女性が歩く。
多くの人の集まる市場の中を。
彼女はそこそこ整った顔立ちをしており
また身なりもそこそこ良かったので
市場の商人達は彼を良いカモになりそうだと考え盛んに声をかけた。
しかし彼――ブギーマン――は柔和な微笑みでそれらを躱し、ブラブラと歩きまわる。
そのうち彼は面白そうな商品を見つけた。
「あんた、見ない顔だねえ。観光かい?」
「こんな所に冷やかしでは来ません。それを見せていただけますか?」
「ふぅん……構わんが、お目が高いね
今日入ってきたばかりの初物だよ」
「目が血走ってないし、痩せても居ない、しっかりと調べなくてもそこそこのモノであるのはわかります」
「ふぅん」
彼は品定めを始める。
手にとってみたり、ジロジロ眺めたり
「あんた、品定めに熱心なのは良いがあまりベタベタさわらないでくれ」
「失礼、確かに貴方の話に偽りは無さそうだ
初物と偽って商品を売る人も多いものですから
しかし……この市場で正直な人は貴方くらいですね
疑ってしまい申し訳有りませんでした」
「それを買ってくれるなら別に構わんよ」
「ええ勿論、おいくらになりますか?」
酷く無愛想に商人は金額を告げる。
それに少しばかりの色をつけてブギーマンは商人に代金を払う。
「……ん?」
「非礼のお詫びも兼ねて少し色を付けさせていただいたまで
誠意には誠意をつけねばなりますまい」
「誠意、ねえ。俺達みたいなのに誠意なんて意味はないと思うぜ」
「無意味なことはあっても無価値なことはありません
少なくとも自身の気分を満足させることはできました」
彼は商品を大きな箱の中に入れてそれを背負って歩き始める。
「まだ活きが良いけど逃げないようにしなくても良いのかい?」
「ご安心ください、私から逃げることは不可能ですので」
そういった瞬間、ブギーマンの服の袖で小さな何かが揺れた。
「……ふぅん」
悪魔憑きか
と商人は小さくつぶやいた。
ブギーマンは相変わらず柔和な笑みで頷く。
箱の中で子供の悲鳴が響く。
しかし商品の悲鳴が聞こえても気にする人間はこの市場には居ないし
そもそもその悲鳴も騒音に紛れて何処にも聞こえない。
彼がホテルに着く頃には箱の中の子供はすっかり叫ぶ元気も無くなっていてた。
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