過去ログ - ペルソナっぽい悪魔設定のシェアワでお話を書いてみたい人集まれ
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264:世界で一番美しいニューロン[saga ]
2012/05/25(金) 22:08:58.32 ID:+3/ImRHc0
「生とは不可逆
 一度死ねばいくら完璧に蘇生したとしてそこに自我は存在しない
 完璧な物理的化学的電気的反応の集合体に過ぎなくなる
 貴方は他人の人間存在というプログラムを勝手に再起動したんだ」

「誰が起動しようと、人間には変わりない
 僕の思うとおりに理想の生活を送るだけで
 自分なりに怒ったり笑ったり泣いたり喧嘩したり仲直りする立派な人間だ
 君の言い分では彼らがまるでロボットみたいじゃないか」

「人間は一人で生まれ、一人で死ぬ
 そこに人間の尊厳というものがある
 貴方はそれを犯した」

「人間の尊厳とは他者に尽くし、他者との関係性の中で生まれるものだ
 関係性の無い所には何も生まれない
 故に貴方の言うとおり人間が生まれ死ぬ時一人であるなら……
 人間の、否、この世のすべての存在の発生と終焉に尊厳など無い
 何もない」

「一人であっても正しいと思う道を他ならぬ自らの思考で探求し、実践する
 それが自我を持つ人間の貴さです
 自我を捨てた貴方にそれを理解できるかはわからないですけど」

 え?

「僕が自我を捨てた?」

「ああ、気づいてなかったのですか」

「馬鹿な、僕はここにいる
 今ここで思考し、反応している」

「では聞きますが貴方は契約時に何を捧げたのですか?
 外面だけが良く、貴方にも口先だけでは倫理を吹き込んだ両親?
 親にだけは良い子ぶって外では年上の男と遊んでた妹?
 それとも貴方の悩みを理解せずに貴方の真面目さを疎んだ級友?
 貴方は善良な人間だった
 だからそんな彼らさえ犠牲にできなかった」

「馬鹿な」

「貴方が捧げたのはあなた自身」

「うそだ」


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