過去ログ - 阿良々木暦「怪異なんて、本当はいないのだから」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/03/24(土) 21:49:33.49 ID:3EJp6ei0o
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忍野の話は続く

「コレはなんでもない、口腔内の粘膜は治りが早いからねえ。
歯を磨いてて血が出た時なんかも、何時までも血がダラダラ出るかい?出ないだろう。
それと同じさ。」

忍野の言っていることも、あり得ない話ではないのだ
いや、怪異なんてものが存在すると思うよりはずっと現実的な話ですらある

「小さなホッチキスの針の穴が1分弱でふさがってもおかしくはない。
ましてや君は健康な高三男子なんだしね
あるいはホッチキスの故障で、針など刺さっていなかったとか、はじめから針の入っていないホッチキスで脅したとか・・・
可能性はいろいろあるねえ」

僕は黙って聞いているしかなかった

「あとは羽川翼、委員長ちゃんの父親に殴られた傷を治した時かな?
ああ、春休みに彼女がヴァンパイアハンターにやられた傷は当然はじめからケガなどしてなかったよ。
そもそもあのヴァンパイアハンターたちも本当は存在しない 」

「・・・。」

「父親に殴られた顔にはガーゼが貼ってあったよね?
あの下は本当は大したことのないアザがあっただけなのさ
君がガーゼを剥がしたときに、大怪我だと錯覚したにすぎない 」

錯覚。
怪異とは、錯覚なのだろうか?

「隠されていた部分を覗き見てみれば、そこには怪異が潜んでいた。
これこそ怪異譚の基本だよねえ阿良々木君?」

幽霊の正体見たり枯れ尾花

僕が体験した怪異たちとは、本当は何だったのだろう?
あるいは、本当は何も無かったのだろうか?

「阿良々木君が怪異相手以外に能力を使ったのはこれだけかな?
ぱっと思いついたのはこれだけだが、他にあったとしても何かしらの説明がつくよ」

「そう、か・・・」

「そんなわけで、阿良々木君の春休みの大冒険はただの家出で、
ハートアンダーブレードは存在せず、忍ちゃんはただの君の影法師さ」

忍が初めからこの世には存在しない。

これが、忍野の言うカウンセリングか。
今まで忍野に言われたどんな言葉よりも・・・

いや、まだ続きがある
最後まできちんと聞こう。

「そんな確認を一つずつしていくのか?」

「そうだよ。次は・・・時系列順ではなくて話数順に行こうか?
ツンデレちゃんの怪異を説明しようかな」

「ああ、続きを頼むよ。忍野」


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