過去ログ - 結標「貴女なんて」白井「大嫌いですの」
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[saga]
2012/03/25(日) 16:14:40.43 ID:twYxcOcAO
〜13〜
小萌「嗚呼、若い娘の肌は吸い付くと言うより弾けるような瑞々しいに満ち充ちているので先生は羨ましい限りなのですよー」
結標「肌だけなら小萌の方がピチピチしてるじゃないのよ……」
小萌「……でも前からちょっと先生は気になっていたのですが」
結標「?」
小萌「――結標ちゃん細かい切り傷とか結構多くありません?」
結標「!」
結標の心に湧き起こった細波に連動するように、乳白色の水面が波打ち結標の鎖骨の窪みに溜まった湯がトロリと落ちた。
だが小萌はまじまじと引き締まった伸びやかな二の腕や、投げ出された脚線美などをフニフニと触診するように触り始め。
結標「ええっとそれはその……これはこの――」
小萌「――喧嘩ばかりしちゃダメなのですよー?結標ちゃんも女の子なのですから」
結標「……うん、そうね!あんまり珠のお肌に傷つけたらお嫁に行けなくなるもの」
それをくすぐったがるフリをしながら結標は笑って誤魔化し、小萌も笑って頬をツンツンつついて来る。
言えない。言えるはずがない。言うつもりもない。自分が誰かの笑顔どころか命まで奪って来たなどと。
結標は思う。果たして自分が歩んで来た過去を小萌が知ったとして尚、彼女は自分に笑顔を向けてくれるだろうか?
泣くだろうか、怒るだろうか、嘆くだろうか、悩むだろうか、苦しむだろうか、はたまたその全てか、それ以外か。
月詠「結婚したら先生も式に呼んで欲しいのですよー。教え子の晴れ姿は教師冥利に尽きるのですよー!」
結標「私の結婚より自分の結婚の心配しなさいよ小萌……そう言えば小萌の好みのタイプってどんな人?」
月詠「んー……先生なら黄泉川先生を男にしたようなタイプですねー!」
結標「先生ならって……じゃあ生徒なら」
月詠「い、いけないのです!教え子をそんな目で見ちゃダメなのです!」
結標「まあまあここだけの話でね?ね?」
月詠「……上条ちゃん?」
結標「どんだけ女殺しなのよ彼は!!?」
結標は小萌の笑顔を見て思う。もし彼女に万が一の事が起きた時、自分は仲間達の時のように命を懸けられると。
だがそれは小萌を『身内』と認めているから出来る事だ。ならば『身内』ですらないもっと漠然とした対象を……
月詠「そういう結標ちゃんは?」
結標「小萌みたいに年を取らない――永遠の少年よ!」
月詠「」
『全て』を守りたいと願う白井とはどういう人間だろうかと。
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