過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/05/11(金) 02:47:10.21 ID:Lb8eNkgno
「私の方こそ……是非……お願いします」
恥ずかしくて返事は途切れ途切れ、目線も下がっていく。
すると、またしても頭に柔らかい感触。しかも、さっきよりも強く。
なのに不快感は欠片もなかった。
「もう! 可愛いわね、あなたってば! ほんと、食べちゃいたいくらい」
「ちょっ、夕木さん!?」
戸惑いの声にも構わず髪を掻き撫でる勢いは増し、マミが顔を上げると、覗き込む大きな瞳と目が合った。
「せっかく仲良くなれたんだから、命って呼んでほしいな。私もマミちゃんって呼んでいい?」
「は、はい……命……さん」
「ありがとう、マミちゃん」
たったそれだけのやり取りが、涙が出るくらいに嬉しくて。マミは泣きそうになるのを必死に堪えるだけで精一杯だった。
みっともないところを見せたくない。でも、もし泣いたとしても、きっと彼女は泣き止むまで抱き締めてくれる。
そしてまた涙が流れてしまうのだ。
胸に溢れる喜びと安堵を噛み締めながら、マミは思っていた。
――私を褒めてくれる。労ってくれる。包んでくれる。
私の帰る場所。私がずっと求め続けてきたもの。それは多分……――
もしかしたら、彼女がなってくれるかもしれない。
高望みだと知りながら、マミは更なる期待を抱かずにいられなかった。
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