過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/06/11(月) 02:33:38.18 ID:tOv9yjbAo
「もう、しょうがないな。いいよ、なに?」
「学校とか、最近どうかなって。何か変わったことはあった?」
変わったこと――そう問われて思い出すのは、何と言っても昨日と今日の出来事。
信じてきた常識や世界を根底から覆され、自分も関わっていると言われた。
これ以上に変わったことなど、これまでのさやかの人生になかった。
「ん、と……そうだ! 昨日うちのクラスに転校生が来たよ」
「へぇ、どんな人? 男子? 女子?」
興味を示す恭介に――自分で言っておいて何だが――さやかは渋面を表した。
さやかにとってほむらは憎き敵であったし、恭介が彼女に興味を示すのも気に食わない。
しかし、本人のいない場所で他人を悪し様に罵る自分を彼はどう思うだろうか。
さやかは迷った挙句、
「う〜ん……まぁ、女子だよ。運動も勉強もできるし、美人だけど、
あたしはあんまり好きじゃないかな。クールで他人を寄せ付けない感じでさ」
ふぅん、と恭介は頷き、それ以上の詮索はしなかった。
彼女にはまだ重大な秘密が隠されているのだが、言えるはずもない。
信じてもらえるとも思えないし、魔法少女としての彼女に興味がなかった。
彼女がどんな魔法少女であろうと、最早ほむらに対する印象は断固として揺るがない。
「それともう一人、ひょんなことから三年の巴マミさんって先輩とも知り合ったんだよ。
すっごい美人で大人っぽい人なんだけど……知ってる?」
「いや、知らないなぁ」
さやかはマミの評価にも嘘を交えなかった。
よくよく考えれば、もしこれで恭介がマミに興味を抱いたら。
女として数段格上のマミにさやかは太刀打ちできないのだが――どうにも、それが彼女の生来の性格だった。
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