過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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463: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/07/26(木) 03:08:38.47 ID:EBKYw+nEo

――何を考えているのかしら、私……。まだ魔法少女でもない鹿目さんを殺すだなんて……。

  不吉なイメージを頭を振って払うマミ。一瞬でも想像した自分が恐ろしくなる。
 勿論、そんな気はさらさらない。
 だが、ほんの些細なボタンの掛け違い、タイミング次第であり得るかもしれないのだ。
 そして彼、冴島鋼牙と戦うとしたら、きっと――。

 正義の味方は、絶対に私たちの味方にならない。
 暁美ほむらの残した言葉の意味。いつか自分たちが戦う日が来るかもしれない。
その時、どちらがどの位置に立つかは予測できなかったが。
 マミが漠然とした不安を拭いきれないでいても、キュゥべぇは構わず続ける。

「君が話すことで多少は延びるかもしれないけど、いつかは必ず。
君たちには気が遠くなる時間を、僕は過ごしてきた。あと何十年か待とうが、どうということはないさ」

 そうなのかもしれない。
 彼は時間の感覚が人間とは大きく異なるのだろう。厭きたり退屈といった感覚もない。

「もっとも、それほど長い時間はかからないんじゃないかと踏んでる。
それでなくても、彼女自身が変わらなければ、彼女は奇跡を求めて手を伸ばすだろう」

 奇跡に頼らない心。確かに、自分を卑下しているまどかには的を射ているかもしれない。
 しかし、奇跡を一度たりとも希わない人間などいるのだろうか。
避けられない命の危機、どうにもできない現実に直面したなら、誰もが奇跡を願うのに。

「そもそもさ、マミ。君の場合は、あの日、あの事故現場で、悠長に説明している時間もなかった。
もし仮に、僕が説明したとして、君は契約を拒んだかい?
本来なら、あそこで尽きていたかもしれない君の命が、今日まで永らえたのは契約があったからだ。
感謝されこそすれ、恨まれる筋合いはないんじゃないかなぁ」



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