過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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578: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/09/03(月) 02:02:10.67 ID:cjJ5eeRJo

「場所を考えろよ。こんな場所でやり合っても騒ぎになって邪魔が入るだけだぜ?」

「言っただろ。もう、そんなことはどうだっていいんだよ、あたしは」

 それは嘘ではないだろうが、まだ脅しの段階だ。杏子が槍を出すかどうかは、零次第。
 彼女は言葉使いや態度こそ粗暴だが、なかなか頭は切れる。
 零としても、今こんなところで騒ぎを起こされるのは面倒だった。
杏子より誰より最優先すべき使命、その為に自分はここにいるのだ。

「取りあえず座ったら? 話くらいは聞くし。
俺は、あんこちゃんと戦わないとは言ってないよ」

 杏子の拳から僅かに力が抜けるのを感じた。
 零はもしもの事態に備え、全身の神経を集中させながら、包んでいた左手を広げた。
 杏子は右手を引っ込めつつ、向かいの席にどっかりと腰を下ろす。
 
「上等じゃん……。だったら聞きたいね。いつ、どこで、あたしと戦うつもりなのか」

「まぁ、まだ時間はあるさ。とりあえず食うかい? 何でも好きなの、取っていいよ。
もちろん、俺のオゴリ」

 笑顔でデザートを勧める零。対する杏子は不機嫌そうにそっぽを向き、

「いらねーよ! いいから、さっさと本題に入れっての」

 などと言いつつも、視線はテーブル上を彷徨っている。
 内心では興味を引かれているのは誰の目にも明らかだった。
もっとも、直接それを指摘すれば杏子はへそを曲げてしまうだろうが。

「そっか。頼み過ぎちゃったからなぁ。じゃあ残すしかないかな」



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