過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/10/09(火) 03:02:21.69 ID:PFShUIago
「あら……いきなり現れて手を掴むなんて、とても女性を誘う態度とは思えないわね」
命は緑色の魔導火越しに零と目を合わせても眉ひとつ動かさず、ふっとライターの火を吹き揺らした。
髪をかき上げ、ゆっくりと立ち上がる様は、妖しいまでの色香を醸し出している。
彼女は、まるで物怖じしていなかった。
目の前にいる男は己が天敵であり、いつ、その身を切り裂く剣を抜き放つかわからないというのに。
「ゴメンね、あんまり魅力的だったからさ」
「そう。それで、どこへ連れて行ってくれるのかしら?」
「どこか人の来ない場所がいいかな。二人っきりでゆっくり楽しめるところ」
零もまた軽いノリで応える。
他人が耳にすれば、ただのナンパ男と大人の遊びに慣れた女の会話にしか聞こえないだろう。
しかし男は魔戒騎士であり、女は魔獣。両者は殺し合う仲であり、決して相容れぬ関係。
そして今、互いの間合いに堂々と踏み込んでいる。
この状況は、まさに一触即発。
「突然ね……それもこんなムードで。まぁ、考えてもいいけど、ひとつ条件があるの」
命は零の前で人差し指を立てた。
今にも息のかかる距離まで顔が接近する。蠱惑的な流し目に対し、零もまた挑発的に応えた。
「へぇ、条件って?」
「あなたが私を捕まえられたら」
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