過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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58: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/03/27(火) 02:47:31.53 ID:h7sEMOtHo
最後の言葉で、ワルキューレは静かに泣き始めた。
それと同時に、かぶせられていたアイマスクが溶けるように消える。

視界を返してもらった事に、彼女は気付けない。
涙で揺らぐ視界は、地下室の闇しか映さないから。
穢された女のように、静かに、ただ静かに泣き続ける。

サキュバスA「……さて、明日は過酷ですわよ。体を休めておく事をおすすめしますわ」

「装置」を操作し、彼女の体を下ろす。
拷問部屋の一角にあらかじめ寝藁を敷いておいたため、今夜は独房まで運ぶ手間は無い。

彼女は、泣いていた。
地下室の暗闇の中、自らが作り出した水溜りの上にへたり込み、
枷をはめられた手で顔を覆いながら。

その一角を隔離するための格子扉を閉め、錠をかけた。
しくしくと泣き声の聞こえる地下室から、螺旋階段を通ってサキュバスAが上階へ戻る。

――長い階段の最中、彼女はおもむろに、ぶるりと身を震わせた。

サキュバスA「んぅっ……ふ……」

腰を落とし、内股になりつつ股間に指を這わす。
じっとりと浮かんだ粘性の液体が、秘所から太ももまでを盛大に濡れさせていた。
蜜を塗りたくられたようにべっとりと肌に張り付き、足元までも幾筋も伝い落ち。


加虐の悦びの中、転じた嗜虐の悦びがいつしか彼女に影を落としていた。
もしも――このワルキューレと、立場が逆だったのなら。
もしも――責め苦を受けているのが、自分だったのなら。

そんな感情移入をしながら、拷問の間中震えていた。
焼き鏝を近づける度に怯える彼女。
――もしも自分だったらどんなに怖くて、そして「気持ち良い」だろう?


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