過去ログ - 台本を数行書いたら誰かが地の文付きで描写してくれるスレ
1- 20
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/03/29(木) 12:57:53.83 ID:T6fifjh50
>>37
スルーされてて可哀想だったから書く

またいつもの病気が始まったようだ。
いつものことだが、周りは一歩引いて生暖かい目で俺達を見つめている。
全く、なんでこんな奴を好きになってしまったんだ、俺は……

「俺の名を言ってみろ!!」

はいはい、お前の名前は幼ちゃんですよ。
でも、こういう場合真名(ソウルネーム)とやらを言ってやらないと不貞腐れるから始末に終えない。

口に出すのも小恥ずかしいその名前を呼んでやると、満足したのか両手に持った霧吹きと如雨露を振りかざして構える。
どうやら、両手の園芸道具を銃に見立てているらしい。

事情を知らない奴から見るととにかく恥ずかしい格好だが、見慣れてる俺からすると今日のポーズはそれなりに決まっていて格好良く見えてしまった。
……好きな女だから補正がかかっているのか、それとも俺も毒され始めたのか……?

「ジードォ!!」

右手の霧吹きを俺に突きつけて叫ぶ。
……それは霧吹きの名前か?

「ジャッカル!!」

やたらカッコいい名前だが、どうみても如雨露だ。
どんなに振り回しても、チョロチョロと水が流れ出るだけだぞ?

「汚物は消毒せねばな…」

まぁ、鶏糞は汚物と言えなくもない。
しかし水をかけてやっても消毒にはならんだろうに。

「貴様らに生き地獄を味あわせてやろう!!」ピキピキ

むしろ植物にとっては天国だろう。
両手に構えたジードとジャッカルから冷たい水を浴びせられ、キラキラと葉に滴る水滴が光を反射する様は、まるで植物が喜んでいるようにしか見えない。

しかし、こいつは放っておくといつまでも自分の世界に浸り続ける。
俺は困らないが、このままだと他の園芸部員の手が止まったままになってしまう。
だから俺は、いつものようにこっちの世界へ引き戻してやることにした。

─お前には天国を味あわせてやるよ、今日の夜な?─

そっと耳元で囁いてやると、耳まで真っ赤にして俯いてしまった。
……こんな所が可愛いから好きなんだ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
89Res/71.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice