過去ログ - 黒井社長「行くぞっ!!青二才っ!!」(アイマスSS)
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34:1 ◆6aY2CdF7PY
2012/03/29(木) 14:21:47.56 ID:lnWJ8GSr0
「(見つけた。よし止まれ)」

何を見つけたのだろうか。言われるがまま、俺は足を止める。忍者達は特に不審に思っていないようで、依然ゆっくり近づいてくる。

「(青二才、今から私が突破口を開くからお前は援護を頼む。いちにのさんで行くぞ)」

どうやら社長はこの包囲網の抜け道を見つけたようだ。このままガチンコの殺し合いになるよりは、とりあえずこの場を離脱した方が良い。
俺はかすかに頷いた。

「(いち…にの…)」

「「さんっ!!」」

掛け声を合わせると、俺は素早く後ろを振り返る。社長は猛ダッシュで、目の前にいた包囲をしていた忍者の中で小柄なヤツをめがけて
タックルをかましていた。忍者達は俺達の予想外の動きに、一瞬反応が遅れる。

「よし成功だっ!!逃げるぞ青二才背中を任せたっ!!」

「了解ですっ!!……って、ええ〜〜っ!?」

「「「「「えええええ〜〜〜〜〜っっっ!!!???」」」」」

俺も忍者達も驚いた。何と社長はタックルをかました小柄な忍者をそのまま肩に担ぎあげ、外の庭に向かってダッシュしているのだ。
予想外すぎるっ!!

「ちょっ、何でソイツも一緒に連れて行くんですかっ!?置いて行きましょうよっ!!」

「それは出来んっ!!何故ならコイツは人質だからだぁ――っ!!」

何という外道っ!!さっきまで多勢に無勢で正義はこっちにあったはずなのに、すっかり立場が逆転してしまった。

「うがぁ―――っ!!離せっ!!離すさ―――っ!!」

担ぎ上げられた小柄な忍者がジタバタと暴れている。しかし社長は全く意に介さず、軽々と肩に担いでダッシュしていた。

「響が捕まったぞ―――っ!!」

「逃がすなぁっ!!追え―――っ!!ぶち殺せぇ―――っ!!」

殺気40パーセント増しで、忍者達が追ってくる。どんどん状況悪くしてどうすんだよっ!!ホントに人を怒らせる天才ですねアンタはっ!!

背後から飛んでくる手裏剣や鎌をナイフで叩き落としながら、俺と社長は忍者達と四条家の庭で殺伐とした鬼ごっこをスタートさせた。



***


月の綺麗な夜だった。今頃貴音は、屋敷のどこかでこの月を眺めているだろうか……などと考える暇もなく、俺達は引き続き忍者達と
鬼ごっこを続けていた。

「待てこら―――っ!!」

「響を返せこの誘拐犯っ!!」

誘拐犯て……いや否定出来ないけどさあ……

「いやあ流石に疲れてきたねえキミィ」

「だったらさっさと肩に担いでいるソイツを解放してやりましょうよ……何だか俺達が悪者みたいじゃないですか……」

「はなせぇ―――っ!!おろすさ―――っ!!」

社長の肩でジタバタ暴れる忍者を見ながら、俺はいたたまれない気持ちになってきた。何というか、ゴメンな本当に……

「というワケで攻守交代だ。はいパ―――スッ!」

「へ?」

「うぇ?」

社長が担いでいた忍者をこっちに放り投げてきた。……って、ええ〜〜〜っ!?俺も忍者もびっくりだ。反射的にナイフを社長に放り投げ、
忍者をキャッチする。



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