過去ログ - 朋也「ヴァイオリンの音色……?珍しいな……」
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2012/03/30(金) 21:41:18.17 ID:S2fDDXur0
朋也「それに……」

話を続ける。

朋也「ごめんな。おまえのこと、何にも知らずにヴァイオリンの演奏を聴きに来たりして……」

やりたくてもできない、そんな辛さを俺も春原もよくわかっている。
ただ春原は、そんなことを盾にしようとしている杉坂のやり方が気に入らなかっただけだ。

仁科「いえ……それも気にしないでください。私が好きで弾いているだけですから」

仁科は、笑って答える。しかしあの話を聞いた直後で、また仁科の演奏を聴きたいとは言えなかった。

朋也「……今日は、合唱部の歌を聴きたいな。なんか、あるか?」
仁科「もちろんです。……なんででしょうね。何か、岡崎さんとは話しやすいような気がします」
朋也「俺もだ」

そして、なぜ話しやすいのか、その理由もなんとなくわかっていた。俺と仁科は、同じ境遇に立たされていたからだろう。
怪我によって、やりたいことを失い、失意の底に落とされて……。
しかし仁科は、それでも新しい夢を見つけることが出来たのだ。俺にはまだ出来ていないことだ。


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