過去ログ - ほむら「思い出せない…私は何者だ?」2
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(チベット自治区)
[saga]
2012/04/04(水) 20:49:07.07 ID:vGSY1lW30
ほむら「さて、今日の暇潰しの為の道具を君にあげよう」
恭介「?」
ポケットからハートの4を取り出し、上条恭介のベッドの上に置く。
彼は、“もう慣れっこだ”と何も言わない。
ほむら「この前の無礼のお詫びだよ、はい、これ」
恭介「!」
トランプを裏返すとともに、カードはCDウォークマンに変わった。
以前に彼が壊したものだ。
恭介「こ、これは、一体どうやって?」
ほむら「Dr.ホームズのマジックショーは不定期だけど、放課後のショウロードでやっているよ」
恭介「マジック……はは、すごい、こんな間近で見たのは初めてだ」
ほむら「また見たければ、ショウロードに足を運んでくれ」
恭介「……」
ほむら「なに、マジックがあるくらいだ、奇跡や魔法だってあるとも」
恭介「……ふ、君は、変わっているね」
私というものにも慣れたか、薄く微笑んだ。優しい表情だった。
彼も少しは機嫌を直してくれたようだ。
仲直りはできたかな。
ほむら「それじゃ、私はこの辺で失礼させてもらうよ」
恭介「……わざわざありがとう、それと、この前は僕の方こそごめん」
ほむら「大丈夫、気にしてないから」
扉を開く。
これ以上いると、いつの間にか彼の腕が治ってしまうかもしれない。
そんな場面に居合わせたくはない。だから。
ほむら「ちちんぷいぷい」
それだけ言い残して、私は上条恭介の病室をあとにした。
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