947: ◆72cuWZiGoBc/[sage]
2012/10/14(日) 12:35:11.45 ID:CqpQadLAO
P「貴音さん!」
貴音「はい?」
P「お、お友達からはじめませんか!?」
貴音「…お友達、から…?」
P「お互いにまだ若いんですし、色恋沙汰…まして結婚について話し合うなんて、結論を出すなんて、早すぎると思うんですよ!」
貴音「ですが…」
P「だから、友達から。貴音さんの言うとおり、まだ互いの良いところも悪いところも知らないから、まずは仲良くすることから始めましょう」
貴音「……“約束”を破り、自分の抑えがきかず遂に家に押し掛けて来てしまうような私が、あなた様のお側にいてもよろしいのですか…?」
P「約束って…成人してからってことですか?」
貴音「はい」
P「それは、そもそも父親同士が勝手に交わした約束なんですから、たとえば罰が与えられるならお父さんだけだと思いますよ」
貴音「…そのような考え、思いもよりませんでした」
P「……それで、もし貴音さんにもっと好きな人が出来たのなら、俺は友達として応援できます。約束を破った罰なんかも、必要ありません」
だれよりも“約束”に縛られているのは貴音さん自身だ。
恋愛っていうのは、もっと自由で良いはずなんだ。
貴音「──他の誰かを好きになることなど、私には決して有り得ないことです…」
貴音さんが、小さく笑った気がした。
貴音「友達というものは、どれほどの距離感で居ればいいのでしょう」
P「え? ……えぇと、互いがイヤだと思わないくらい…?」
“友達であること”を意識したことなんて無かったから、中々難しい質問だ。
貴音「なるほど……あなた様がイヤだと言わなければよいのですね」
P「え──」
返す間も無く、歩幅を合わせてピッタリと寄り添ってきた。
制服越しに、貴音さんの温もりが腕に伝わってくる。
貴音「夢のようです。こうして、あなた様と共に歩けることが…」
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