2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/04/08(日) 16:26:06.40 ID:qh1FgEUD0
私は眩しい陽の光で目を覚ました。
脚は水に浸かり、身体はやわらかな砂の上にあった。
砂に半分埋もれた自慢の長いクチバシを抜き取り、顔の羽根毛についた砂を払い、辺りを見回して驚嘆した。
なんと綺麗な海岸なのだろう。
白い砂浜が広がっていた。向こうには、何やら緑色の針を湛えた焦げ茶色の柱が立ち並んでいる。あれは植物だろうか。
この島に、これほどまでに綺麗な場所があったとは。
自分の命が奇跡的に助かったことへの感謝も忘れ、しばらくの間は美しい景色に見惚れていた。
それも数秒の間で終わる。懸念があがる。
ここは島のどこなのだ?
最後に見たサイクロンの巨大な渦。あの大きさからして、カァチルの住む島とはまた別の群島にたどり着いてしまったのだろうか。
だとしたら非常にまずいことだ。
大急ぎでカァチルの島に戻り、ルピィへの婚約に間に合わせなくては。
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