8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/04/08(日) 23:57:15.48 ID:qh1FgEUD0
密集する木の中を歩いている。
小さな鳥が、私の頭の高さのところで腕を休めていた。
こんなに小さな鳥と出会うとは思わなかった。
彼らがこの島の住人なのだろうか。
『カァチルの者だ、すまないが…』
「チチチチッ」
鳥は私の言葉を遮って舌打ちし、腕を使って飛び去っていった。
『…彼らは飛ぶのか』
話が通じなかった以上に、私は感動を覚えた。空を飛ぶ鳥がいるとは珍しい。
しかし、空を飛んで一体どうするのだろう。
高い建造物に彫り物をする際には使えそうではあるが…。
『ん?』
しばらく森を歩いていると、傾斜の向こうにうっすらと何かが見えた気がした。
やわらかいトゲの葉だらけの木に登り、首を突き出す。
『……小屋?』
およそ1キロ先に、この周辺の木材で建てたであろう小さな建造物が見えた。戸は閉まっているが、古くはなさそうだ。
現地魔族のものだろうか。あそこを訪ねてみよう。
食料だけでも恵んでくれるかもしれない。
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