過去ログ - 勇者「魔王が勇者一族に呪いをかけたけどやっと対面できそうだ」
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442: ◆SHpOT25On.[saga]
2013/01/06(日) 04:03:46.68 ID:0t2iTKtmo
女商人「説明、なんて、何を、しろと・・・」

女戦士「お前がなんで勇者の道具になろうとしているか、についてだ。」

女商人「・・・・・・わたし、は、足手纏い、ですから・・・。」

女僧侶「そ、そんな! 商人さんは」
女戦士「静かにしてろ。」
女僧侶「う・・・。」

女商人「皆さんは、私の事を頼りになるって、言ってくれますけど・・・、」

女商人「そんなこと、ないです。迷惑、掛けどおしで・・・」

女商人「・・・わたし、けっきょくは作られたモノですから、皆さんとは根本がちがいます、し・・・・・・。」
ぽろ

女商人「この、っ涙、だって・・・。ただの、水です。わたし、はっ、人間では、ないんです。」

女商人「いっしょにいてってっゆうしゃさまに、いったけど・・・」
ぽたぽたぽた

女商人「結局わたしは人間じゃありませんでした。こっけいじゃないですか。一緒に居るなんて、あり得ない、です。」

勇者「・・・。」

女商人「ゆうしゃさま、は、みなさんと一緒にいれます。にんげん、ですから。でも、私は」

女商人「人じゃ、ない、ですもん・・・。わたしだけ、みんなと違います・・・。」

女商人「ひとじゃない、なら、わたし、は・・・」

女商人「・・・・・・」

女戦士「人じゃないからってっ・・・」
女戦士「・・・っ!」
ギリリ

勇者(戦士が言葉を飲み込んだ。わかっているんだな、その言葉は、軽いのだと。)
勇者(だからなんだ、は、経験が有るからこそ言える言葉。それ以外に使ってはいけない言葉。)

勇者(だから の、その先は、なってみないと分からない。)

青髪「・・・なるほど。何やらおかしいと思っていたのですが・・・。」
青髪「あなたはまだ何も言えていないのですね。」

女商人「・・・はい。」
ぽろぽろ

勇者「・・・どういうことだ?」

青髪「・・・では、妹がこんな様子なので、代わりにワタクシが説明いたします。この子と、」
青髪「貴方達の決定的な違いについて。」

女僧侶「違い・・・?」
女魔法「・・・。」

青髪「死の概念。貴方方は、寿命が御座います。故に死にます。」
青髪「しかしてワタクシ達は、死にません。半永久的に動きます。」

青髪「機能停止も、基本死ではありません。死が近づいてくる事はありません。」

青髪「死、とはひたひたと後ろを歩くものでは無く、貴方達の傍らに存在する、絶対的真理。生の裏側、つまりはよく知る知人。」
青髪「私達は、その存在を実感出来ません。死を怖いと思う事も、基本は有りません。・・・この子は少々違うようですが。」

青髪「詰まる所、私達土人形は、貴方達と共に歩む事が出来ないのです。私達と貴方達の間には、寿命の差というどうしようもない深い谷が存在するのです。」

青髪「一緒に居ようとは、それはつまり自分を置いていくと言われている事に他ならないのです。」

勇者「っ!」


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