過去ログ - 勇者「魔王が勇者一族に呪いをかけたけどやっと対面できそうだ」
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566: ◆SHpOT25On.[saga]
2013/03/18(月) 02:36:33.16 ID:3z/IA00wo
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勇者「うっ・・・」

女商人「あっ! 起きました、起きましたよぅ!!」

勇者「・・・商人? 商人!? どうした!腕があらぬ方向へ曲がって・・・!」
ガバッ
女商人「えっと、左腕の内部骨格が曲がってしまっただけで、そこまで大きな影響は無いですから気にしないで下さい。」

勇者「治らないのか?!」

女商人「回復魔法が効くのは表皮の肉の部分までですから、ちょっと・・・。ごめんなさい、これじゃ気味が悪いですよね。」

勇者「いや、そんな事は無いが、それはあまりにも・・・。」

土「頑丈にも程が有るという物よね。黒の拘りは未だに理解できないわ。」

女商人「あ、お帰りなさい。」

勇者「・・・そういえば、俺の毒はどうやって? 解毒魔法が効かないと敵が・・・」

土「私があなたの血液を濾過しただけよ。日が暮れるまでかかったわ。」

勇者「それは、・・・すいません。」

女商人「その際に多量の血液成分が捨てられていますから、当分貧血です。急に立ち上がったりすると眩暈がするかもしれないですから気を付けてくださいね。」

土「随分厄介な毒だったわ。物質由来だったらもっと楽だったのだけれど・・・。」

勇者「それより、その・・・商人の手は何とかならないのでしょうか。痛ましい。」

土「そうね・・・、同じくらいの高さから同じくらいの重力加速度を負荷して落ちれば同じくらい曲がってくれるかもしれないけど。」
土「腕力はこの素体依存になってしまうから、ちょっと無理ね。」

勇者「そうですか・・・って、腕力で曲げるつもりですか?」

土「曲がった鉄の棒を真っ直ぐに治すには逆方向に曲げればいいのよ。完全に戻るわけじゃないけどね。」

勇者「そ、そんな大雑把な方法でいいんですか。」

土「私も一応似たような体をしているからどういう特性を持つかは理解しているつもりよ。問題ないわ。」

女商人「き、気にしないで下さい。ちょっと左腕が使えないだけですから。ほ、ほら、勇者さまと一緒です。」

勇者「しかし」
女商人「大丈夫ですから!」

勇者「っ・・・。」

女商人「私は、仮に取れちゃっても、直り、ますから。勇者さまのように、戻らないなんて事は、ありませんから・・・。」

勇者「・・・商人。」

女商人(私が、勇者さまの腕を切っちゃったんだもん、このくらいで心配される権利なんて・・・)


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