過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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19: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/04/12(木) 02:20:15.85 ID:ONUfGzjro

春休みのせいか、部活帰りらしい女子中学生の一団が俺たちの前を通り過ぎて行く。
その中の一人が俺を見て首をかしげた。
きっと俺と桐乃を見比べて、彼氏にしちゃあ見劣りするとでも思ったのかもな。

桐乃は桐乃で俺の腕に絡めた手を放すどころか、強引に自分の側へ引き寄せた。
そっと桐乃の顔を横目で窺うと、思いっ切り不機嫌な顔で女子中学生の一団を睨んでいやがる。
誰も俺のことなんか持っていかねえっての。

「あたしさぁ、高校でも陸上続けようと思うんだよね」

女子中学生の一団が遠ざかって行くのを見送りながら、桐乃が何気なく呟いた。

「そうなると俺の母校の陸上部も、いよいよ全国にその名を轟かすってわけか」

「高校は中学と違って一気にレベルが上がるし、京介が言うように簡単じゃないっての。
 あたしがスポーツ留学できたのだって、中学生レベルで見たときの話しなんだし」

「だったら、今さら言ってもしょうがねえけど、もっと陸上部の強い高校だってあったろうに。
 俺の高校の陸上部なんて、中学生にも負けるようなレベルなんだから」

桐乃が俺と同じ高校を受験すると聞いたとき、誰よりも驚いたのはお袋だった。
県内でもトップクラスの成績の桐乃が、選りによって俺と同じ高校を受験するってんだから無理もない。
ついには家族会議まで開いて、家族総がかりで桐乃を説得する始末だった。
俺は桐乃を説得しながら思ったよ。俺の高校って、いったいどんな高校なんだよ、てな。


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