過去ログ - ウルフルン「食っちまうぞー!」みゆき「きゃー!」
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286:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:16:29.57 ID:R+8qzPw10

――――の、はずだった。


『…………んで』
以下略



287:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:17:54.40 ID:R+8qzPw10

それだけが、狼の知る唯一のハッピーエンドだった。
狼が知っている幸せは、獣欲と肉欲の入り混じった醜悪な色をしていた。
だから狼は、黒い不幸の方が好きだった。

以下略



288:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:20:11.51 ID:R+8qzPw10

天を衝く狼の吼声は雨音に掻き消され、今だけは味気ないモノトーンに彩られている七色ヶ丘に、遠く響き渡っていくことはなかった。
なめらかな頬から形の良い顎へと伝った赤い道の通行者が、少女と狼の間の地面に吸い込まれ、水たまりにゆるりと融けていく。

これ以上はもうダメだ。
以下略



289:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:21:31.19 ID:R+8qzPw10

『ふっ……はは、は、はははははははははははは!!!!!』


狂笑が、肺臓の底からひとりでにあふれ出してきた。
以下略



290:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:23:55.86 ID:R+8qzPw10

思いきり突き立てたはずの鉤爪の、刺さった先の無防備な背中に視線を移す。

浅い。
明らかに、浅い。
以下略



291:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:24:57.76 ID:R+8qzPw10




『なんでまだ笑ってられるんだよ、お前はぁぁぁああああぁぁあ!!!!』
以下略



292:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:26:06.62 ID:R+8qzPw10

限界だった。


『恐れろよ! 怖がれよ! 痛いんだろ、辛いんだろ、苦しいんだろ!! だったら俺を恐れろッ!!! のたうち回ってもがけ、頭を抱えて叫べ、指を差して俺を……俺をォォォォッッ!!!』
以下略



293:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]
2012/04/28(土) 23:27:04.23 ID:bwOr37wAO
あれ?スレ間違えたかな…


294:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:28:08.68 ID:R+8qzPw10

『……極上のバッドエンドに浸る人間の表情を、見逃すわけには、いかねえからな』

『どうしてそんなに広い手のひらをしているの?』

以下略



295:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:30:00.63 ID:R+8qzPw10

『オオカミさん……』

『怖がって、逃げ惑って、勇敢な猟師に助けを求めてくれよ』

以下略



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