177:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:05:52.94 ID:CxSeP0vT0
マミは静かに頷き、グリーフシードを放り投げた。
一つは杏子の身体の上に。もう一つはさやかに向かって。
「何の、つもり?」 ブンッ カランカラン
178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:07:26.74 ID:CxSeP0vT0
刀剣を受けたマスケット銃は力負けしてしまい、地面に転がる。
「美樹さん……仕方ないのね」
マミは小さく首を振ると、地面からマスケット銃を表出し、さやかに構える。
179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:09:24.47 ID:CxSeP0vT0
(まず、あれを……取らないと)
マミはさやかを中心に円を描きながら移動する。照準はさやかに向けたまま静かに歩を進める。
「攻撃してこないんですか?」ビュッ!
180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:17:36.44 ID:CxSeP0vT0
杏子はグリーフシードをソウルジェムに当てながら、天井を見ていた。
(マミは強い。けど……相手がさやかだ)
< キンッ! ザシュッ!
181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:19:07.46 ID:CxSeP0vT0
さやかはマミと戦う直前に杏子に刺さっていた刀剣を消していた。そのため、杏子は回復することが可能になった。
しかし、治癒に時間がかかりまだ立ち上がれるほどには回復していなかった。
(工場が半壊して、煙のせいで全く見えねぇ……)
182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:21:05.19 ID:CxSeP0vT0
「な、なんで、あのとき――撃たなかったんですか!」
さやかは足元に転がるグリーフシードを一瞥し、瓦礫に向かって叫んだ。
力を込めた右手に持つ刀剣にはマミの血がべったりとついていた。
183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:23:25.51 ID:CxSeP0vT0
その斬撃は後ろの棚を崩し、壁や天井にまで衝撃を及ぼしていた。
「美樹さん!待って!その人は殺――ゃだめよ!」
瓦礫の隙間から叫ぶマミの声は届かない。
184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:24:54.57 ID:CxSeP0vT0
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いつのころだったろうか。
185:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:27:34.92 ID:CxSeP0vT0
まどかのために追い返すことが多くなると、時々男の子が泣くときもあった。
そのせいで、三者面談をしたような、しなかったような。
それでもまどかにイタズラする男子はいた。
186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:28:54.15 ID:CxSeP0vT0
「なんで?まどかはイヤなことされたんでしょ!?だから、やりかえさないと!」
「で、でも」オドオド
「あ、の、ね、まどか。そんなにビクビクしてるからやられちゃうの!」
187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/02(水) 17:30:41.75 ID:CxSeP0vT0
まどかのためにと思っていた私はそのとき気付いた。
私を見るまどかの目は、からかう男子に向ける目と同じだったのだ。
「ま、まどか……でもさっ」
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