過去ログ - 芳川「ミサカが一匹、ミサカが二匹……」
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34: 1182号と根性野郎[saga]
2012/04/29(日) 18:27:39.19 ID:8bH+SKVE0

《削板軍覇》


気がつくと、アイツが目を丸くしてこっちを見ていた。
――――もしかして心配とかしてくれてんのか?

必要ねえよ。なんていったって俺はレベル5だからな。


「余所見するたァ余裕だなァ三下!」

一瞬で現実に引き戻される。


とにかくコイツは根性こめてたたき直してやらねえとだめだ。
何よりも俺は見過ごせねえ。許せねえ。アイツをあんなふうにしたこの馬鹿野郎を。



罵声とともに飛んできた拳をかわす。

「あァ?」

悪いな、接近戦には自信があるんだ。
なんてったって毎日根性こめてパトロールやってたんだからな。

だけどなんでだ?なんでこんなことやってんだよ。
俺には分からねえ。
女の子をボロボロにして、あんなにまで傷つけて、なにがやりたいんだ?なにが楽しいんだ?なんであんな顔で笑ってたんだよ

後ろに回りこむ。
飛んでくる鉄筋コンクリートの塊を粉々に砕く。
腹にパンチを叩き込む。もちろん根性をこめて。




――――なあ、もう終わりにしないか?


もういいだろ。もう止めようぜ。あんなことをするのは。
俺にはおまえらの事情なんて全然わからねえ。だけどなんとなく予想はつく。
アイツのほかにもいっぱいいたんじゃないのか。自分からわざわざ殺されにいくようなバカが。

なあ、もう終わらせようぜ。もう止めにしないか。もういいんじゃないのか。
俺はもう見たくねえんだ。
アイツの泣く顔
アイツの絶望に打ちひしがれたような顔
そして、俺が路地裏で何度も見すぎて、見飽ききった光景
――――アイツみたいないいやつらが根性無しの犠牲になる姿を


――――――――これで終わりだ




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