過去ログ - 男「惑星クレイでカードファイト」【ヴァンガード】
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33: ◆0P69WzWl.g[saga]
2012/04/24(火) 22:14:01.57 ID:QxvMqvZJo

〜〜〜

 巨竜の咆哮が響き渡る。空間ごと鳴動させるかのようなその威容に、向かい合う騎士達は浮足立った。
 誰もが立ちすくむ中、先頭に立つ一人の騎士が歩み出る。
 白き鎧に白き刃。心に宿すは曇りなき勇気。背後に立つ騎士達を一瞥し、微笑みを浮かべた。

――オオオオオッォオオォオ!

 竜はもう一度吠え、空へと舞いあがった。
 空とは竜の戦場だ。人間如きが侵せる筈のない絶対の聖域。
 騎士、それがどうした――竜は勝利への確信と共に、愚かにも前に出た白い鎧を焼き尽くそうと炎を吐く。
 骨まで溶かす竜の炎に、剣と鎧で武装しただけの騎士が敵うはずがない。それにもし生き残っていたとしても空にいる竜を相手にどうするというのか。
 それは、竜の驕りだった。基礎が違う人を、ただ愚かと切り捨てた竜の油断であった。
 もしそれだけで戦いが決まるのならば、ドラゴンエンパイアとユナイテッドサンクチュアリは伯仲する訳がないのだから。

――ハァっ!

 裂帛の気合と共に、白い騎士は刃を振るう。それだけで炎は剣閃に沿って両断された。
 竜の瞠目――しかし、騎士にとっては当たり前の事実である。勇気を込めたこの刃、慢心した竜の炎如き切り捨てられない道理があるものか。

――行くぞ、皆

 白い騎士の瞳が無言の内に告げる。騎士達の心に灯ったのは勇気。竜という強大な存在にも立ち向かっていけるという心。
 竜は山脈を越え続々と戦場に集っている。だが騎士達にはもう恐れる事はない。

「この砦を超えさせるなッ! 勇気あるロイヤルパラディンの英傑たちよ、私に続け!」



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