2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/04/22(日) 15:07:07.60 ID:8NfE8mWF0
生徒会の仕事が終わり、誰ともすれ違うことなく二年二組の教室に戻ってくる。
扉を開ければ、夕日が差し込む誰もいない教室が目に入った。
わずかに反響しながら学校全体に下校時刻を知らせる音楽が鳴り響く。それに逆らうように教室に入り、窓際の席に腰かけた。
閉じられた窓から外を見れば、長い影法師を作りながら各々の家に向かう生徒の姿がちらほらと確認できる。
先週から新しい行事を催そうと、生徒会の仕事が忙しくなった。
皆を楽しませるためと思うと、慌ただしい準備に明けくれるのも楽しいことだ。
けれどその分、皆と一緒にいられる時間が減ってしまった。みゆきさんとあかねさん、やよいさんにそして――なお。
放課後はもちろん、昼休みも四人と少ししかいられないことが寂しい。
はぁと唇から零れた吐息に、皆と共にいられないことに相当堪えている自分に気づく。
特になおの傍にいられないことが辛かった。
同じクラスなのに、同じプリキュアの戦士なのに。他の人よりも一緒にいられる時間は長いのに、それでも今は隣にいない。
まだ生徒会のメンバーしか知らない行事は来月の中旬に開催。それまでこの状況が続くのかと考えてしまい、心臓が締め付けられているように苦しくなって自身をかき抱いて縮こまる。
れいか「……全て皆さんの笑顔のため。そのために、私は……」
言い聞かせるように呟くと、少し気が楽になる。
ほっと腕の力を緩めたその瞬間、後ろの扉ががらりと開いた。
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