過去ログ - 誓いは空へと、あなたへと
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2012/04/27(金) 18:28:41.40 ID:RKWsw5+G0
「えっとその、本を返しに来たんですけど……!」

そこまで言って、そういえば私はここへ本を返しに来たのだと思い出した。この場のなんとも言いがたい雰囲気に気圧され、回れ右して出て行きたい気分に陥ってた私だから、胸の前に抱いている本の存在をすっかり忘れてしまっていた。その声は一瞬の間を置いて、「こっちへ来て」と言った。その一瞬の間と聞こえた声に微かな呆れがまじっている気がして首をすくめ赤面したくなる。

「は、はい」

そう返事をし、私はようやく前に足を進ませることができた。
図書室は意外と広いらしく、縦並びに三つずつ、横並びに四つずつで整然と本棚が並べられていた。そしてさらにその奥は空間になっていて、本が読めるように椅子や机が置いてあり、それらを囲むようにまたその向こう側、同じ風に本棚があった。

そして空間の右奥。
そこに、貸し出しや返却のためのカウンター。

「こっち」

三つ目の本棚からそろそろと顔を出した私を見つけ、その人は言った。「こっちよ、返却」


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