114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2012/05/03(木) 07:32:10.57 ID:n5QgXt7uo
男「大体、気軽にこういう事が出来る羞恥のかけらも無いヤツは、断じて淑女ではない」
女「わ、私だって、恥ずかしいんだよ。恥ずかしいけど……」
ぎゅう――
彼女が回す腕に力が入る。
なんだ? さっきから、この女は誘っているのか?
そもそも、ここ数日の内でこのピンク色に染まった空気を何度味わっただろう。
男「……」
潮時か。この雰囲気には耐えられそうに無い。
それに、こうも相手をヤキモキさせるのは、男としての素性が疑われる。
決心をした俺は、胸に回された彼女の手をそっと掴む。
女「――っ!」
彼女の腕が強張るのが分かった。
だから、俺は出来るだけ優しい声で、彼女に声をかける。
男「ええと――」
女「ご、ごめんなさい!」
そう言った彼女は急に立ち上がると、慌てたように部屋を出ていってしまった。
男「え……」
一瞬、何が起こったのか分からず、意味も無く部屋の中を見渡した。
とりあえず、思い巡らしてみたものの原因はさっぱりだ。
男「嫌いなわけでは、ないよな。多分」
恥ずかしさから、ああなっただけだと思いたい。
いずれにしろ、新妻さんとしっかり話すためにも、彼女を不安定にさせてはいけない。
やはり、この事については明日までとっておくべきかも知れない。
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