過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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172:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:00:24.69 ID:t9IXALoJo



 教室を出るとき、クラスメイトたちがベランダで騒いでいるのが見えた。
 彼らのうちの一人が、手すりに止まっていたトンボを捉まえ、指先をはじき、その頭を吹き飛ばした。
以下略



173:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:01:23.41 ID:t9IXALoJo




 俺は文芸部の部室に連行された。
以下略



174:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:01:51.82 ID:t9IXALoJo



 
 文芸部の部長の話を聞き流して、自然科学部の部室に向かった時には四時を回っていた。
以下略



175:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:02:18.10 ID:t9IXALoJo

 でも、たしかにこれ以上は続けられない。

 人が消えたのだ。
 ふたり。
以下略



176:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:02:44.03 ID:t9IXALoJo



 
 帰り際、児童公園に寄ったが、誰もいなかった。
以下略



177:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:03:45.12 ID:t9IXALoJo

「捨て犬」という境遇は、人間が愛玩動物として犬を扱わないかぎり、絶対にあらわれないはずのものだったのだ。
 
「捨てた」人間だけが悪いのではない。
「飼う」人間もまた同じように非道なのだ。
以下略



178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:04:11.14 ID:t9IXALoJo

「責任を持つ」という言葉に、俺たちはある種のまやかしを抱いている。
 人間は何もかもに責任をとれるほど万能じゃない。
 分を知るべきなのだ。

以下略



179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:05:15.97 ID:t9IXALoJo



 トンボは猫を捨てたことがある。俺が知らないはずの話だ。
 
以下略



180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:05:44.51 ID:t9IXALoJo

 あまりに強い雨だったから、彼は母にお願いした。

「晴れた日にしようよ」

以下略



181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:06:08.77 ID:t9IXALoJo

 彼はそのたびに、自分の心を守るために、声に出さず反論しただろう。

 仕方なかった。たしかに俺や、俺の家族の怠慢が生んだことだ。
 その点は自分の間違いを認める。いや、認めなくてはならない。
以下略



182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/04(金) 14:07:34.09 ID:t9IXALoJo




 俺は屋上に寝そべって眠っている。妙な夢を見ていた。
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