過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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2012/05/06(日) 18:18:35.51 ID:PB+9q1/Uo
俺の懸念とは反対に、彼女の顔色はよくなってきた。血色が戻り、強がりではなく落着きはじめているらしい。
「どうする?」
以下略
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2012/05/06(日) 18:19:52.96 ID:PB+9q1/Uo
「心当たり?」
「友達とか」
以下略
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2012/05/06(日) 18:20:29.98 ID:PB+9q1/Uo
◇
俺が中学にあがったときのこと。ついさっきまで忘れていた話だ。
以下略
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2012/05/06(日) 18:20:58.10 ID:PB+9q1/Uo
◇
「生まれた」ということは、そのまま、未来の死が確定されたということを意味する。
以下略
217
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2012/05/06(日) 18:22:01.64 ID:PB+9q1/Uo
だから俺は母の言葉に対して上手に反論することができない。
「俺だってアンタを選んで生まれてきたわけじゃない。生んでくれと頼んだわけじゃない」
以下略
218
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2012/05/06(日) 18:23:06.02 ID:PB+9q1/Uo
もちろん、親である以上、子供に対しては真剣に向き合うべきだとか、責任はとれとか、そういうお題目を唱えることはできる。
責任をとれないのなら子供ができないように注意すればよいとか、そんなことだって言える。
(つまり"親に責任を取ってもらえない子供"は、生まれてこなかった方がマシだということだ)
以下略
219
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2012/05/06(日) 18:23:50.18 ID:PB+9q1/Uo
「わたしのせいじゃないわ」と母は言うだろう。
「アンタが勝手に生まれてきたのよ。わたしは別に、アンタなんていらなかった」
俺はそのことを想像するととても悲しい。どうして悲しいのかは分からない。
以下略
220
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2012/05/06(日) 18:24:16.45 ID:PB+9q1/Uo
両親に愛されないということは、そのままこの世の誰にも愛されないということだ。
両親というもっとも色眼鏡のかかった人間から見ても、俺はまったく必要のない、愛す価値のない人間なのだ。
そんな人間が誰かに愛してもらえるわけがないし、必要とされるわけがない。
以下略
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2012/05/06(日) 18:25:15.57 ID:PB+9q1/Uo
◇
かつて、中学のときの同級生の女子だっただろうか、名前は覚えていないが、大真面目に話をしたことがある。今はもう顔も覚えていない。
以下略
222
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2012/05/06(日) 18:25:41.61 ID:PB+9q1/Uo
「恵まれている」という言い方をするなら、俺はたしかに恵まれている。
俺は、彼女と自分の人生はきっとねじれの位置にあるのだと考えながら、頭の中で反論した。
以下略
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2012/05/06(日) 18:27:02.07 ID:PB+9q1/Uo
「明日には飢えて死ぬ人間もいる」という言葉は、彼女の発言の中でもっとも配慮に欠けたものだ。
今この瞬間だって、人は死んでいるし生まれている。誰かが泣いているし誰かが笑っている。
誰かが心の底から幸せだと感じ、誰かが強い絶望に打ちひしがれている。
以下略
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