過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:42:55.92 ID:SeOAfSECo

 そうして旧校舎を調べることになった。鏡には何の変哲もなかった。
 だが、その日からトンボは姿を見せていない。シンプルに考えれば、彼は"冥界"に呑まれたということになる。

 俺はトンボの行方を確認していない。
以下略



243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:44:06.14 ID:SeOAfSECo

 どの話をさして言ったのかは分からないが、スズメはこの頃、「いつまで茶番を続けるつもり?」と言った。

 彼女には"茶番"に見える何かがあったということだろう。
 あのスズメという少女の存在についても……考えてみるべきなのだろう、本来ならば。
以下略



244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:44:50.57 ID:SeOAfSECo

 黒スーツの男に会えば、彼もまた俺のことを忘れていた。

 そしてそれから、後輩と会うことになる。

以下略



245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:45:41.09 ID:SeOAfSECo

 ひとまず、大雑把に、近頃起こった変化を、おおまかに区別する。

"俺についての変化"…………A
"カリオストロ、ガラテア、ティアについての変化"…………B
以下略



246:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:46:07.38 ID:SeOAfSECo

 それを考えると、"後輩がいなくなった"タイミングというのが、おそらく変化が起こったタイミングなのだ。

 ここから発想すると、
 
以下略



247:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:46:58.29 ID:SeOAfSECo

 つまり、あの日"鏡"に飲み込まれ、"冥界"にやってきたのは、俺たち三人の方だったということだ。
 俺たちが現実だと信じていたこの世界は、あの日以来"冥界"だったのだ。

 酷似したふたつの世界が存在し、俺たちはあの日を境に"冥界"にきていた。
以下略



248:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:47:54.33 ID:SeOAfSECo

 彼女と再会できたのは、「彼女が鏡の中から現実に戻ってきたから」ではなく、さらに言えば「俺たちが冥界から出て行ったから」でもない。 

 彼女は俺と再会したとき、「旧校舎の鏡をもう一度調べた」と言った。おそらくそのとき、彼女もまた"こちら"に来たのだ。

以下略



249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:49:22.21 ID:SeOAfSECo

 だが、そうだとするともっと根本的な問題がある。

 それは俺がこれまで散々疑問に思い、保留にし続けてきた問い。

以下略



250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:50:17.11 ID:SeOAfSECo

 かといって、世界Bには後輩の家が存在せず、トンボもいない。
 仮にこれが"現実"だというのなら、悪い冗談だとでも言いたくなる。

 あえて世界Bが現実であるという説を後押ししようとするなら、俺は世界Aにいたとき、「行ったことのないはずの旧校舎の記憶」を持っていた。
以下略



251:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/07(月) 14:50:57.13 ID:SeOAfSECo

 仮にどちらかの世界が本物だとすると、もう一方は偽物だということになる。
 それがどういう原理で存在しているのかは分からないが、いずれにせよ現実と非現実の区別はつけられそうにない。

 あの魔法使いの女や、スズメの言葉も、こうなってみればただ意味ありげなだけではなく、一定の意味を持っていそうなものだ。 
以下略



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