1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 16:56:25.68 ID:Dl3hGjKDO
ロマサガ2です。
以下、注意。
・キャラ崩壊。
・七英雄に対する歪んだ考察。
・遅筆
基本的に無害です。
sage進行でまったり行きます。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 17:42:36.50 ID:Dl3hGjKDO
〜 忘れられた町 〜
オアイーブ「……というわけです」
老皇帝「そんな……バカなッ!」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 18:04:05.14 ID:Dl3hGjKDO
オアイーブ「……ふう」
老いた皇帝を半ば追い立て気味に帰らせ、オアイーブは瞳を細める。
そこに浮かぶ蔑みの感情を隠しもせず、オアイーブはくだらなそうに、皇帝の帰ったドアへ向けて吐き捨てた。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 18:29:27.46 ID:Dl3hGjKDO
〜 アバロン 〜
老皇帝「次が……最後の皇帝……」
アバロンに帰還した皇帝は玉座に腰を落ち着け、頭を抱えていた。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 18:46:27.49 ID:Dl3hGjKDO
〜 アクア湖 〜
湖の前に老皇帝が立つ。
それに対面するのは、湖から上半身だけを出したネレイドの姿だった。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 19:05:06.34 ID:Dl3hGjKDO
ネレイド「ふう、私たちが皇帝……ねぇ」
断るには少し勿体ない気がしないでもないが、どうせ立ち行かないのが見えている。
水に流して無かった事にしよう。
ネレイドはそう思い、アクア湖の底へと気晴らしに一潜りしようとした時だった。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 19:56:16.22 ID:Dl3hGjKDO
幼ネレ「ふんふ〜ん!」
べちーん、べちーんと、尾ビレで地面を叩きながら、水中生物にあるまじき速度で大地を跳ね進む幼ネレイド。
その無邪気な頭の中は皇帝の事でいっぱいだった。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 20:17:17.98 ID:Dl3hGjKDO
だが、そこにいたのは皇帝では無かった。
幼ネレ「ふぇっ?」
巨大な、直立で五メートルほどはある複頭の蛇たちの瞳が、幼ネレイドの方へと一斉に向いていた。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 20:54:32.56 ID:Dl3hGjKDO
〜 皇帝一行 〜
軽装歩兵「なっ! なんでこんなにモンスターが!」
帝国猟兵「行きはこんなにいなかったのに!」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 21:25:10.72 ID:Dl3hGjKDO
帝国猟兵「人の声!?」
軽装歩兵「少女!? 近くにいるのか!」
戦いながら、ざわめき立つ兵たち。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/26(木) 21:59:03.24 ID:Dl3hGjKDO
幼ネレ「きゃーッ!」
初撃を回避出来たのは奇跡に近かった。
『跳ねる』という不規則な移動方法が、複頭の大蛇パイロヒドラの牙から幼ネレイドの命を救ったのだった。
危機一髪。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 06:41:01.87 ID:u2ArasUDO
老皇帝「空圧波ッ!」
老いた皇帝の声が、どこからともなく上がった。
遅れて、パイロヒドラと幼ネレイドとの間の大気が一斉に歪む。
蜃気楼のようにその身をねじ曲げられた大気は、一瞬にして破壊の権化へと変貌を遂げていた。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 11:45:29.61 ID:u2ArasUDO
圧搾された空気はパイロヒドラの全身を切り刻み、同時に万力で締め付けるような凄まじい力で体を引き潰す。
その暴威がやっと過ぎ去ったとき、パイロヒドラは全身から血を噴き出してボロ布のようになっていた。
そして、パイロヒドラは糸が切れたように、その場でゆっくりと前のめりに倒れ始めた。
幼ネレ「ふ、ふぇっ?」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 19:05:53.35 ID:u2ArasUDO
幼ネレ「皇帝ッ!?」
幼ネレイドはその言葉を聞き、途端に目を輝かせ始めた。
幼ネレ「たすけてくれたのっ!? 皇帝のおじちゃんが私をたすけてくれたのっ!?」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 19:33:36.21 ID:u2ArasUDO
幼ネレイドはすぐに老皇帝へと返した。
幼ネレ「分かった! 皇帝へいか頑張ってー!」
満面の笑顔で幼ネレイドは声を上げ、尾ビレを器用に使って後ろ向きに移動を始める。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 20:08:32.09 ID:u2ArasUDO
老皇帝「ッ!」
──仕留め切れていない。
老皇帝は即座に理解し、慌てて鞘を握る手に力を込める。
老皇帝がもっとも得意とするものは『居合い』。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/27(金) 21:05:09.62 ID:u2ArasUDO
仇討ちのつもりか、それともただの敵意の発露か。
無残に積み重なった死骸の山から這い出でたパイロヒドラの一本頭は、殺意をありありと浮かべた赤い双眸を爛々と不気味に輝かせている。
そして、一つ首になったパイロヒドラの口が音もなく開き、魔力を溜め始めた。
老皇帝「くっ!」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/04/28(土) 11:36:55.28 ID:MVuLbIYDO
うちの帝国は半分くらい人外皇帝だったな
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/28(土) 13:32:03.51 ID:sgo/3LcDO
そして爆音、遅れて衝撃。
幼ネレ「きゃーっ!」
幼ネレイドは背後からの衝撃に、勢い良く前方へと身を投げ飛ばされた。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/28(土) 19:30:52.02 ID:sgo/3LcDO
最悪の帰結。
そして、そこに至った原因が自分にあるという事を知る程度には、幼ネレイドにも思慮と分別があった。
幼ネレ「う、うぅ……」
倒れた老皇帝の肩に両手を置いたまま、幼ネレイドの瞳が揺らぎ始める。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/04/28(土) 21:07:36.37 ID:sgo/3LcDO
幼ネレ「皇帝へいかっ!」
幼ネレイドが叫びながら、倒れた老皇帝に顔を近づける。
老皇帝「うぅ、ここは? ……そうか、私は」
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