29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/27(金) 23:11:21.24 ID:z/IdN2wF0
雪歩「正直今では後悔してる。小説家って、誰でもなれるんだよ? 死刑間近の死刑囚だって、ペンと紙があれば書ける、言っちゃえば人生最後に付くべき仕事なの」
雪歩「そんなのに20にも満たないうちからなって、今ではお金が欲しいから惰性で書いている。キラキラした日々も、いつの間にかくすんじゃって」
真「何言ってんだよ。今からでも取り戻せるだろ?」
雪歩「無理だよ。私もう26歳だよ? 四捨五入したら30だもん。もうあの頃みたいに輝くなんて出来ないよ。だから、真ちゃんが羨ましいな」
真「雪歩!!」
正直ショックだった。10年という長い月日は雪歩から情熱や気力を奪い、あの頃のままのボクは、1人空回ってるみたいで。
勿論こんなの嬉しくない! だって浦島太郎だよ!? 死ぬかもしれないぐらい怖い思いして、付いた先は10年後。それでもあの時よりはマシだ、この時代で生きていこうと決めたのに!! 後一週間でボク達は再び消える。どこに行くか分からないし、凄く怖い。
だから雪歩の他人事みたいな態度が気に食わなかった。
真「君は、もうボクの知っている雪歩じゃないんだね……」
雪歩「ゴメンなさい。でもね、10年経つとこうなっちゃうんだ。干からびて、ペラペラで。風に吹かれたら飛んで行っちゃいそうなぐらい。あの頃に戻りたい、でも無理なんだよ?」
ボクは、もう一度雪歩の輝いた顔が見れるのかな――。
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