過去ログ - 芳川桔梗「言ったでしょう? 私の名前を忘れないでって……」
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38: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/05/13(日) 00:03:52.21 ID:j7YOYfo/o

〜〜〜

言葉は最も偉大な力だ。

どんな力も言葉を壊す事は出来ない。

言葉がこの世界を作り、言葉がこの世界を救うだろう。

一方通行が失った言葉という力は、第一位としての能力『一方通行』よりも、より強く、より救いへと繋がる力だ。

それを失う事の絶望を、一方通行はひしひしと感じている。

―― 失った……いや違う。
俺は……捨てちまったンだ。

心の言葉を持たずして、何を語れようか。
そんな状態で紡ぐ言葉にどんな価値があろうというのだろうか。

だが、一方通行は捨てたのだ。
失ったのではない、亡くなったのではない。

それは取り戻すチャンスがあるという事なのだ。

―― 捨てちまったンだ……。

だが、一方通行はそれに気づかない。
いや、気づけない。

垣根帝督、ミサカ00001号とミサカ00002号、そして芳川桔梗、大切な人達の心を見る事が出来なくなっているからだ。

ただ、一点を見つめながら、一方通行は口を動かした。

その口から音が奏でられる事はないが、確かに動いた。

“いやだ”

声にならないその言葉は何に対するものなのか、誰もわからない。


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