8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:15:00.55 ID:KtDbDKgO0
自転車を降りた俺は朝比奈さんの側に駆け寄る。そりゃこのまま一人帰るのは気が引けるんだが、ハッキリ言ってどうすればいいのかなどと具体的な案は出てこない。
暫く考え込んでみる。
よし……こんなのはどうだろうか?
「ベランダの窓とか開いてませんか? 部屋に入れればおっけ〜な訳ですし」
「空いてるかもですけど、あたしの部屋3階だし……」
2人はマンションの裏側に移動。3階ならよじ登れる可能性もあると思ったのだが……
「あそこですか?」
「はぁい……」
成程、ココからでも窓が開いてるのは確認できる。後はどうやってよじ登るか。なのだが。
マンション下から上階まで延びているあのパイプを伝って、登れるか? だが俺の体重を支えきれるのだろうか? 俺は一応マンションの高い塀を乗り越えて敷地内に入っていった。
「待ってキョンくん」
塀の向こう側から朝比奈さんの声がした。
「どうしました?」
「あの、キョンくんがその……登るんですよね?」
「そりゃそうですよ。こんな危険な事を朝比奈さんにはさせられませんよ」
上階に伸びている20センチくらいのパイプを触ってみる。うん、結構丈夫そうだ。
これなら何とか3階まで俺の体重に耐えてくれるだろう。
「あの……出来れば、あんまり部屋を覗かないで欲しいんです」
「ははっ分かってますよ。俺はそんな事しませんから安心してください」
「じゃあちょっと行って来ますね」
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