9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)
2012/05/02(水) 06:16:20.81 ID:KtDbDKgO0
手につばを吐き、作戦決行。
パイプに掴まった俺は一気によじ登る。
深夜なので人目に付かないように静かに登っていく。こんな場面を見られりゃぁ通報モンだぞ。
2階くらいの高さ辺りで下を見ると急に怖くなる。ココから落ちたら洒落にならんのだが。ちょっとした罪悪感とプレッシャーに心臓の鼓動が早くなると同時にパイプを持つ手が震えだす。
もう少しだ……
朝比奈さんの家のベランダまで右手が掛かった。そこからパイプを持つ左手を離し飛び掛った。
「ひぇ!」
朝比奈さんの声。そりゃびびるだろうな。何せ今の俺の状態なのだが、両手でベランダの塀を持ち、足は宙ぶらりんである。そして心を落ち着かせ一気によじ登った。
そして体制を崩しながら俺はベランダ内に転がり込んだ。
ふぅ。二度とこんな泥棒じみた事はやりたくないね。まだ心臓がバクバクいってやがる
「朝比奈さん。玄関で待っててください。すぐに行きます」
二つ返事をした彼女は一目散に俺の視界から消えた。
「さてと……お邪魔しますね」
靴を脱いで部屋に侵入。
まさかこんなオマケじみた任務の後に、こんな報酬があるとは思わなかったな。
流石というかいい部屋に住んでらっしゃる。部屋も綺麗に整頓されており、彼女のイメージを象徴させるような、そんな空間であった。
まぁ「あまり部屋を見ないで」と約束されてるだけにこの辺にしようと思ったその時だった。
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