過去ログ - 勇者「あんま悪いことしとったらあかんでほんま」
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114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/15(火) 23:28:52.10 ID:P+b857pDO
剣士「かまいたちとベイゴマ改め……」

剣士「カンキセン!」ブンッ

 脚の筋肉が目一杯地面を蹴って、剣士が高速で回転する。それに呼応するように風が引き寄せられ渦を作る。
 最初は小さなつむじだったそれは次第に範囲を広げていく。そしてついに、サンドワームすら囲うような風の流れを生み出した。
 所詮はそれだけの技だ。剣士の実力では攻撃はおろか、風で動きを妨げることすらできない。
 だがそれだけで十分だった。
 サンドワームは動きを止めた。もちろん、風に阻まれたわけでも剣士に脅威を感じたわけでもない。
むしろその逆だった。巨大すぎるその体は、剣士が生み出す微弱な風に気を留めるには強すぎる。
 しかし音は違う。剣士を中心に渦巻く風は、音を巻き込むには十分な勢いだった。

剣士(人間が風景の回転に目を回すのと同じく、)

剣士(耳に頼るサンドワームは音の回転に意識を撹乱されてしまうはず!)

剣士(理由が分からないとなれば尚更だ!)

 目標から聞こえていた音が突然360度、全方位から聞こえてくる。しかもサンドワームには理由が分からない。
指針も確信も失ってしまったサンドワームは、進行を止めざるを得なかった。


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