124: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/07/17(火) 04:15:51.87 ID:wjxL0IG/0
由香「ううっ……」
その正体が分かってなお、怯えきってしまっていた。
体をびくつかせ、今にも泣き出しそうといった様子で、美琴の手を握り締めている。
美琴「まったく。怖いのも無理はないわね」
どこの学校にも――もちろん学園都市にある大部分の学校や研究機関にも、人体模型はある。
もっとも学園都市の場合は、主に人体に関して研究する部門に置かれているケースが多く、研究に適したようにカスタマイズされているがほとんどだが。
外部の学校の場合は理科室に置かれているのが一般的だろう。
しかし、傍から見ればグロテスクなシロモノといってもおかしくない。
理科室だとはいえ、こんな得体の知れない空間にあるのなら、怖さを覚えるのもなおさらだ。
さらには――右半身の肌色の部分に、いくつもの細かい血飛沫が掛かっていた。
そのような要素も、一層際立たせる形で不気味さを覚えてしまう。
そういった気持ちは分からないまでもないと思いながらも。
改めて、目の前に立っている人体模型を見回してみる――のだが。
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