過去ログ - 青子「……」有珠「……ひどい」草十郎「……ごめん」
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45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 20:17:33.65 ID:YJemFYN90









「目を覚ましたみたいだけど」





 少女が肩口まで届く髪を揺らし、振り向いた。草十郎はまだどぎまぎしていた。
 草十郎が目覚めるのを見届けると、青子は部屋から出て行った。
 草十郎は改めて、扉の奥で目を細める少女と部屋の中を見回した。


(ここ、どこだ?)


 草十郎にとっては、舞台セットのように現実味のない光景だった。
 白い壁、金色の手摺りに飾られた窓、アンティークな家具、そしてベッド。すべてが草十郎にとって馴染みのない品物だ。
 その内装と、自分の昨日までの行動とをすりあわせて、草十郎はあることに思い至る。


(そういえば、山の奥には屋敷があるとかって聞いた)


 白犬塚を所有する金持ちの屋敷が、丘の奥深くにあるというのは有名な噂だったが、
 別荘を実際に直に近くで見た者は知り合いには一人もいなかった。
 奥へと続く一車線の細い道はあるものの、そこへ至るルートはすべて鉄門と高い塀に囲まれており、
 誰も侵入しようとは思わなかったからだ。



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