28: ◆IZLwGhF6Cg[sage]
2012/05/07(月) 20:22:12.92 ID:NFvcvqB9o
シルマール「お父さん……ごめんさい……」
父「謝らなくていい。お前は立派だった」
母「そうよ、シルマール。あなたは何もわるくないの」
シルマール「いえ、私が軽率だったせいです。お父さんは外で術を使うなといっていたのに……」
父「人を助けるためだろう。もし、お前がそれで人を見捨てていたなら、そのほうが私は許せない」
シルマール「お父さん……」
父「だが……どうすればいいんだ……」
シルマール「私が軍にいけば……」
父「そんなことは駄目だ!軍属となれば戦争で術を人殺しのために使うこともあるのだぞ」
シルマール「……」
父「お前は術をそんなことのために使いたいのか?」
シルマール「私は……」
母「戦争のない国と聞いていたのに、10歳の子にそんなことを言ってくるなんて……あなた、もう……」
父「そうだな……出るか。国を」
シルマール「え?」
父「いつか出ようとは思っていたんだ。これがいい機会だろう。もっと田舎に行ってのんびり暮らすのもいい」
母「そうね、シルマール。あなたは嫌?」
シルマール「ううん、でも私のためにそんな……」
父「いっただろう。いつかは出て行こうと思っていたんだ。それが早まっただけさ」
父「そうと決まれば、早いほうがいい。また兵がやってきてお前を連れて行かないとは限らない」
母「そうね、じゃあもう今夜のうちに……」
父「ああ、シルマール。お前も準備をしなさい」
シルマール「は、はい」
バタバタッ
57Res/55.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。