29: ◆IZLwGhF6Cg[sage]
2012/05/09(水) 20:59:10.98 ID:bKnp860to
父「さぁ、行くぞ。夜中ならば人目も少ないだろう」
ガシャ
兵「こんな夜遅くにどこにいくつもりだ?」
父「なっ……」
兵「随分多い荷物だな?」
父「これは……」
兵「念のために張っておいて正解だったな」
父「お願いです!見逃してください!」
兵「駄目だ。ここでおとなしくしている分にはそう強くは言わなかったが、別の国に行くとなれば話しは別だ」
父「……」
兵「お前たちのような優秀な術士は通常の兵の何倍何十倍もの脅威となりえる。敵国にでも行かれては困る」
父「そ、そんなことはしません!」
兵「ん?そこの女の後ろにいるのが息子か?」
シルマール「え?」
兵「なぁ、坊主。シルマールと言ったな。この国のために働いてみないか?人のためになる仕事だぞ。待遇もいい」
シルマール「あ、あの……」キョロキョロ
父「息子に馬鹿な事を言わないでください!」
兵「馬鹿はお前だ!これが最後だぞ!国に従え!」
父「お断りします」
兵「そうか、残念だ……」
兵「やれ」
「はっ!」ザクッ
母「きゃああ!」バタッ
父「な、何を……何をする!!」
シルマール「お母さん!」
兵「他国へ渡るくらいならここで処刑する!」ジャキンッ
父「な、なんてことを……なんてことを……」
兵「家に火をかけろ!」
父「シルマール!逃げるぞ!」パァァ
父「土のアニマよ……散れ!」ドパァン!
兵「ぐあ!土煙が……」
父「さあ、こっちだ!」グッ
シルマール「あ……お母さん……」ダダダッ
兵「逃がすか!」ドスッ
父「うぐぅ……い、行くぞ!」ダダダッ
兵「逃がすな!追え!追うんだ!」
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