過去ログ - 心理定規「スクールは私が建て直す」
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322:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 19:02:09.89 ID:G26+bC4m0
心理定規「他人を騙したり、人を陥れて何かを手に入れることなんて、大抵は失敗するものよ」
現に自分自身がそうだ。
これまでの人生で人を騙し続けて来た結果、今このような状況を招いてしまった。
心理定規は己に苦笑し、そしてふと、とある少女の言葉を思い出す。
心理定規「汚い手を使わなければ叶わない願いなどない、らしいわ」
噛みしめるようにそう言うが、垣根は態度を一切変えない。
垣根「心理定規、俺はお前が立て直した中途半端なスクールとは出来が違うんだよ。
俺、砂皿、一方通行、猟犬部隊、そして逝っちまったが杉谷と潮岸、この『新生スクール』こそが
アレイスターとの直接交渉権を手に入れる最初の組織であることを証明してやるよ」
垣根は壁に打ち付けられてボロボロの猟犬部隊に合図し、彼らが一方通行を外へと引きずるのを後ろからついていく。
部屋から出る際に、垣根はもう一度心理定規に振り向く。
垣根「お前はそこでゆっくりと見てるがいいさ」
重い鉄格子が部屋を閉ざし、心理定規は一人だけとなった空間で扉を睨む。
心理定規「垣根、仲間を信じてなどいない貴方が組織を保てるはずがない、以前も、今回も
……私のように」
最後の言葉は弱弱しくはき捨てるように言い放ち、心理定規はうなだれるように視線を床へ落とす。
心理定規「……みんな」
唇を噛み、心理定規は浮かびそうになった涙をぐっと堪える。
今更一人が心細いなどと、仲間に頼らなかった自分が言えるはずがない、と心の中で呟く。
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