6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/11(金) 21:33:28.94 ID:gd3Ez0Xw0
「へー、君って記憶喪失かぁー! あたしそういう人を見たの初めてだよぉ! びっくりびっくり!」
と彼女は驚いているというより、むしろ楽しげな声色でそう言ったのだった。
「うん。全然なにも思い出せないんだ。あの……僕たちって初対面だよね?」
「うーん、と。あたしって記憶力良くないから、もしかしたら間違っているかもしれないけれど……初対面なはずだよ。だって、こんなアルカパみたいなキュートな顔してる人を見たら絶対覚えているはずだもん」
「えー……僕ってそんなにアルカパみたいなの……?」
「もちろん! 首が長くてぇー、目がきらきらしててぇー、草食べてそうっ!」キャイキャイ
「なんかとても複雑な心境だよ……」ガクッ
「にゃははぁー! まぁ気にすんなって」
いや、気になるよ! という突っ込みが浮かびかけたけれども、どうも体が怠く、次第に眠気が襲ってきて、思考が深い底に引きずられるようだった。
「あれ、さっきまで寝てたのに、まだ眠いの?」
「うん……なんだろう? また……眠い……」
「そうかぁー! まぁ、とりあえず町に着くまで眠ったらいいよっ! 起こしてあげるからねっ! おやすみ!」
彼女のやけに元気なおやすみの挨拶に苦笑しながらも、僕は再び眠りについた。
僕らを乗せた馬車は、ガタゴトと音を立てながら、僕らの身を大きく揺らし、ゆっくり街に向かっているようだった。
17Res/13.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。