過去ログ - ほむら「銀の…雨?」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/18(金) 18:24:35.99 ID:DRap2D2O0
ほむら「何・・・この廃墟」

ほむらはまどかを追って、あの縦裂けの廃墟へと足を踏み入れた。
するとまず彼女を襲ったのは無数の形のない殺意、生ある物を妬み、自らは何も持たない無機質な怒りだった。
魔女の気配とも似ているが、ソウルジェムの反応が明らかに魔女の時とは違う。
魔女の反応は点滅、インキュベーターの技術によって科学的に歪められた魔翌力の波長だが
この反応はむしろ獣が鍵盤をでたらめにたたいているようで出鱈目な反応だった。
無機質さと生命らしさを併せもつ不気味な空間だが、最も重要なことは一つ・・・少なからずここに存在する"何か”は魔翌力を持った、常人には対応しきれない害悪であるという事だ。

ほむら(この世界にも魔女がいるというの・・・?それともインキュベーターの差し金?奴らのねらいが二次性徴期と聞いて安心していた・・・例外だってあったはずなのに!!)

ほむらは自ら安心していたことに気づき、怒りでゆるんだ思考をたたき起こした。
そして魔法少女の姿へと変身する、盾が以前よりも大きい丸盾になっていたが
そんなことは今は気にしない、とにかくまどかを助ける・・・こんな所にいて無事で済むはずがないと確信したほむらはマシンガンを片手に廃墟の奥へと踏み込んだ。
すると、殺意が明確な形を持って"この場”へと姿を現した。

ほむら「なっ・・・!!!」

それは白いローブを身に纏い、足を鎖に縛り付けられた幽霊のようなもの
腐った肉体を引きずって歩く背広を着た男、開いた鞄から平面の肉体を広げて斧をこちらに向ける人間型の何か
どれも魔女に比べれば小さく、しかし使い魔にしてはバリエーションに富んでいた。
何よりほむらを驚かせたのは結界を伴わずに現れたことと、それらの姿が余りにも人間に近すぎることである。

ほむら「少なくとも魔女の使い魔ではなさそうねっ!!!」

ダガガガガガガガガガ!!!!と、マシンガンを放つ。しかし敵に当たるとまるでスポンジのように弾丸がひしゃげて弾かれた。

ほむら「通常の火器は通じないのね・・・」

三体の化け物がそれぞれの爪屋武器を振りあげてほむらへと殺到する。
しかし・・・

カチャッ

砂時計を内包した盾の傾く音とともに、ほむらは殺到した化け物達の射程から抜け出していた。
時間停止、過去に戻ることを願ったほむらだけが願いから生み出した"砂時計の盾"の武器効果である。

ほむら「すこし盾の大きさも変わっているみたいね、時が来るまでは使えるというわけね・・・」

ほむら「ならこれはどう?」

ほむらはソウルジェムが濁ることを覚悟の上で、弾が切れたマシンガンの代わりに
拳銃に魔翌力を込めて化け物へと打ち出す。

折りたたみ男「ぎゃああぁぁぁぁあ!!!」ビシュッブチャアァ

折り畳まれた鞄の男の首に当たり、紙のような頭が弾けとぶ。

ほむら「よしっ・・・これなら・・・!?」

折りたたみ男の悲鳴を聞きつけたのか、気がつけばほむらの周囲には廃墟の壁を埋め尽くすほどの化け物がひしめいていた。
一匹一匹の強さはそれほどでもない、しかし数が多すぎる。
いくらほむらの時間停止能力でも、これだけの数に個別攻撃されればひとたまりもないだろう。
万事休す・・・化け物達が一斉にほむらに飛びかかる・・・その時だった!!

「森王の・・・槍!!!」

ゴォッ!!!!と、植物の枝や蔓でできた巨大な槍がほむらに迫化け物の群に飛び込んでいく。
するとすさまじい爆発が群を吹き飛ばし、怯んだ化け物達はほむらから身を引いた。

「間一髪だったね、ほむらちゃん」

その小さく、そして大きく見えた背中はほむらのもっとも大切な記憶と重なり、しかしその姿はかつて見た絶望の姿ではなかった。

ほむら「あなたは・・・まさか・・・!!!」

ほむらの声に彼女は慈悲にあふれた笑みを向ける。

「いきなり秘密がばれちゃったね」

そして手に持ったクロスボウを掲げ、化け物・・・ゴーストへと向けた。
クロスボウの接続部に取り付けられている機械に刻まれた魔術文字が綺麗な桃色の光を発しながら高速で回転する。

まどか「クラスの皆には、内緒だよっ」

一息吸って、クロスボウの持ち主・・・まどかは桃色の魔翌力を弓に変えてゴーストへと放った。


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