8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/17(木) 18:26:08.41 ID:MKFVQiaB0
そして、もう一つ新たな事実に気づいた。
何かが起きても良いように地理を覚えておこうと町を散策している時だった。
奇妙な既視感におそわれて、まさかと思い記憶に従って歩いた先には・・・信じられない物がそこにはあった。
ほむら「この屋敷・・・上条・・・!?上条恭助の実家!?それにこの歩道橋・・・住宅街・・・!!!」
ほむらは走った、偶然であるかもしれない・・・本来起こることはない筈の偶然でも、もしやとほむらは記憶の中のある場所へと・・・"見滝原の地図を"脳裏に浮かべながら走った。
ほむら「・・・ははっ、あはは・・・・・・・・・うそでしょう?」
身体年齢が下がったからだろうか、それとも繰り返し見せつけられる異常を前にどこかおかしくなったのか・・・長い繰り返しの中で培ってきたポーカーフェイスを崩し、もはや笑うことしかできなくなっていた。
「 鹿 目 」
確かに見覚えのある家にその表札は飾ってあった。
ここは"鎌倉市"であり"見滝原市"・・・あるいは、その両方の要素がどういう理由か混在しているのである。
「何してんだ?あんたそんな所で」
ふと呼びかけられて、ほむらは振り向く。
鹿目絢子・・・紛れもない、まどかの母親だった。
ほむら「いえ、近々この近くの学校に転校することになったので・・・地理の確認がてらすこし散歩を」
絢子「そうか、この辺は良い意味でも悪い意味でも怪しい奴が結構居るからね。まぁだいたい良い意味でだが、お嬢ちゃんも気をつけなよ
・・・もしかしてお嬢ちゃんの転校先って、銀誓館学園かい?」
ほむら「は、はい。確かそうだったはずですが」
ほむらはいきなり転校先を言い当てられて僅かながらに動揺する。
絢子「この鎌倉で学校と言えばあのマンモス校くらいだからね。うちのむすめもそこに通ってるんだ、転校したら仲良くしてやってくれ」
そういってニッと笑う絢子の言葉に、ほむらは治った心臓が再びおかしくなったかのような衝撃を受けた。
しかし、不思議と不快な衝撃ではない・・・むしろこれは歓喜だ。
ほむら(親公認・・・!!!!!・・・・・・じゃなくって)
ほむら(まどかが・・・銀誓館にいる・・・!!?)
見知らぬ世界に来てまでも、まどかは・・・自分の側にいるのである。
その事がわかっただけでもほむらは、濁ったソウルジェムが再び輝きを取り戻してもおかしくないほどの希望を感じていた。
ありがとうございます、と絢子に会釈しほむらはその場を後にした。
ほむら「まったく、この世界は・・・」
何もかもがおかしい、特におかしいのは見たこともない異常と、見知った異常が交錯していることだ。
わからないことは幾らでもある、しかしそれで良い。
今までのことだけでは絶望しかない事をほむらは知っているからだ。
そしてまどかの存在はまだこの世界で会っていないにも関わらずほむらを再び勇気づけた。
ここまで来ると、もうわからないことにしか希望はない・・・そう思うと、ほむらはこの世界が希望に満ちているように見えるのであった。
それも、前の世界で戦った仲間たちが命を賭して導いてくれた結果なのだ
ほむら「皆・・・今度こそ、私は・・・!!!」
かつて世界には、神秘(ワカラナイコト)が満ち溢れていた。
しかしある時、ある転機を境に神秘は駆逐され、この世は法則と常識に塗り固められた世界となってしまった。
しかし、神秘はいつしか再び常識の隙間から溢れだした。
ほむらはまだ知らない、この世には本当に未だ計り知れぬ神秘と、それに付随する真実が隠されていることを。
人は、それを・・・それこそを魔法(キセキ)と呼ぶことを。
〜〜〜〜
セリフが少なく些かVIPSSっぽくない気もしますが、次回くらいまではこんなノリで行きそうです。
本日はここまでっ
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