過去ログ - 垣根「言ってるだろう、俺に常識は通用しねえって」
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252:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:06:23.30 ID:LTMHRcJoo
金髪の男には見覚えがあった。

資料で見たことがある。『グループ』のリーダー格、土御門元春。
性格は冷酷非情、恐ろしく狡猾な頭脳と、優れた格闘術を併せ持つ男だったはずだ。

以下略



253:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:10:17.23 ID:LTMHRcJoo
「何だと?一方通行が俺達を匿ってくれた?ますます訳が分からねえ。
 こいつが俺を生かす理由が見つからねえ。第一、殺すと明言したくせによ。」


「何だ?お前そんなことを言ってたのか。素直じゃないな。嘘吐きは俺だけじゃなかったってことか。」
以下略



254:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:11:57.25 ID:LTMHRcJoo
「まあこいつはこう言ってるが、本心ではお前達のことを心配していたんだ。
 とりあえず、意識が戻って良かったな。とだけは言っておいてやる。」

「俺の意見を捏造すンなクソボケ。そのグラサン叩き割ンぞ。」

以下略



255:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:13:09.25 ID:LTMHRcJoo
「「お、おいっ!(あ、あのっ!)」」

俺は飾利に話しかけようとしたが、見事に被ってしまった。


以下略



256:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:14:36.74 ID:LTMHRcJoo
「あ……その、お前のその腕だが……」

俺は飾利の右腕に目をやる。腕を吊った姿が何とも痛々しかった。


以下略



257:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:16:42.83 ID:LTMHRcJoo
「……今度は、私が話していいですか?」

「……ああ。」

俺の返事を聞くと、飾利は、静かに語り始めた。
以下略



258:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:18:01.89 ID:LTMHRcJoo
「それでもせめて、私が誰だったか気付いてほしくて、あなたに呼びかけたんです。
 あの時あなたは、確かに私に気付いて、名前を呼んでくれましたよね。思い留まってくれましたよね。
 あの時私、とても安心しました。
 だって、あの時のあなたの顔は、遠い昔の記憶の中のあなたそのままでしたから。」

以下略



259:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:19:13.60 ID:LTMHRcJoo
「あなたは変わってしまってなんかいなかった。
 昔の、私の知っている、私の大好きな帝督のままだった。
 ですから、私の気持ちも変わりませんでした。」


以下略



260:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:21:24.93 ID:LTMHRcJoo
「俺の……返事?」

「はい。あの時のあなたは、自分が死ぬと言うばかりで、返事をしていません。
 ですから、今ここで、私の告白への返事を聞かせてください。」

以下略



261:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:22:28.64 ID:LTMHRcJoo
「……飾利。俺が今までこの街で何をしてきたか、分かっているのか。」

俺もまた、静かに語り始めた。


以下略



262:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage saga]
2012/06/02(土) 20:24:23.19 ID:LTMHRcJoo
「分かったか。一方通行の言う通り、俺は最低のクズ野郎なんだ。
 お前のそばにいても、お前をきっと不幸にしちまう。いや、既に不幸にしちまってる。
 だから、俺は、お前の気持ちには……」

そうだ。俺にそんな資格は無い。どんなに欲しくても、受け取ることなど出来ない。
以下略



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