46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/05/21(月) 23:01:40.33 ID:sMurzLOZ0
三
「結局、某の払いになったではないか」
千早太が口をとがらせて言う。
「とはいえ、双海屋の双子と、
あの娘に囲まれ上機嫌の様子だったではないか」
「それはそうだ。
美しい女子は良いものだ」
「胸をはってそのような口をきくな」
今日、真之丞はこの友人相手に何度あきれたことか。
しかしそれが良い。
自分に持っていないものがいくつかある。
「礼は必ずだぞ」
「わかっておる、が、もう遅い。
また明日、菊地道場を伺おう」
「それでは、御免」
明日の約束をして千早太と別れる瞬間が好きだ、
と、そう感じる真之丞だった。
これから夜も更けていく。
見上げた先にある月を見て、どこか自分に似ている、と思った。
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