過去ログ - 律「うぉっちめん!」
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237:律「うぉっちめん!」 [sage saga]
2012/10/29(月) 12:57:17.36 ID:wxkse66t0
 
ルポライター「それからすぐに平沢唯は殺され、その犯人が今度は琴吹紬を狙ったが、
       あえなく逮捕。と思いきや、犯人は素性を隠されたまま、留置所で自殺。
       鈴木も犯人逮捕と前後して自殺と来たもんだ」

編集者「うわあ……」

ルポライター「断言するぜ。こりゃ絶対に何か裏がある」

編集者「俺、怖くなってきましたよ…… もう帰ろうかな……」

ルポライター「まあ、待てよ。せっかく人がこんなお高い店でおごってやってんだ。もう少し
       話聞かせろや」

編集者「そんな…… ん? そういえば、どうしてこんな小洒落たカフェにしたんですか?
    ウチの編集部が入ってるビルの喫茶店でいいじゃないですか。近いんだし」

ルポライター「ああ、もうひとつの仕事のついでだよ。今日、ここに来るって情報があってな」

編集者「仕事? 来る?」

ルポライター「おうよ。……お、噂をすれば何とやらだ。おいでなすった」

編集者「へ?」

ルポライター「今、入ってきた二人連れ。衆院議員の真鍋と、その奥方だよ」

編集者「ああ、なるほど」

ルポライター「反米親中派の若き旗手だ。いい取材が出来そうだぜ。ええ、おい?――」



眼を光らせるルポライターからやや離れた、窓に近い眺めの良い席。背中を丸くして紅茶を
啜る憂に、大人の女性を感じさせる低音の声が掛けられた。

和「あら、憂じゃない」

憂「あ、和ちゃん……」

振り返った憂のそばには、微笑を湛えた和がいた。隣に立つ彼女の夫が軽く会釈をする。
憂は慌てて立ち上がった。

憂「こ、こんにちは」

和「こんなところで会うなんて奇遇ね。どうしたの?」

憂「紬さんと待ち合わせなの。これからの事について相談に乗るから、って。和ちゃんは?」

和「ムギがね、このグラスタワーのパーティホールで、主人の政治資金集めのパーティを
  開いてくれるから、その下見に来たのよ」

憂「旦那さん、国会議員さんだもんね。やっぱり大変なんだ……」

和「でも、ムギには本当に色々と助けてもらってるのよ。唯の言っていた通り、友達思いの
  優しいところは変わらないのね」

憂「うん…… 紬さん、私の事もすごく心配してくれて……」

和「あ、そうだわ。もし迷惑じゃなかったら、私達も一緒にここで待たせてもらっていいかしら。
  憂の事も含めて、改めてお礼が言いたいから」

憂「う、うん。私は全然大丈夫……」

上品で高級感漂うカフェ。同席の夫妻は国会議員と弁護士。
我が身を鑑み、何がしかをチラリとでも考えぬ訳ではなかったが、無下に断るのもはばかられる。
そして、ギャルソンに事情を説明して席を用意してもらった辺りで、不意に他の客達から
ざわめきが上がりだした。

和「何かしら……」

憂「どうしたんだろうね?」


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